アメリカンジョーク

かつて新聞の、とある投書がわしの心に引っかかった。「日本のユーモアは非常に下品だ。アメリカのジョークやユーモアはウィットに富んでおり、見習うべきだ」とかなんとか、大体そんな感じの内容だった。
それより以前に「日本の歴史は残酷なものばかりだ、海外にはそんなのない。外国に移住したい」とのたまった(頭の悪い)女子中学生の投書以来の引っかかりぶりだ。
 
先のユーモアに関する主張は確か老齢の男性だったと思う。頭の悪い中坊の主張ではない。
 
しかし・・・・・・
アメリカのジョークだかギャグだかってそんなにいいもんか?
アメリカンジョークというのはまあ、日常会話などに出てくる「うまい発言」みたいなもんである。正直日本では冷笑の対象だし、感性の差があるので落語のオチに出る「うまいオチ」のようなものを感じない。落語は慣用句などもからめてうまく落としてくれる。
で、アメリカのギャグセンスはどうにもいただけない。バカ殿様で裸のねーちゃんが何か無意味に出てくるネタもあんまり好きではないが、アメリカのギャグでは「エロ」というものを直球でからめたネタがとにかく多い
 
アメリカのパロディ映画で一番すきなのは「ホットショット」シリーズである。とことん映画のパロディのネタにこだわったつくりで、「エロ」の要素はとても少なかった。ネタは時期的に古くなったと思うが、多分今見ても楽しいと思う。
それに反してわしを引かせたのが「最終絶叫計画」シリーズである。「スクリーム」をベースにパロディを連発させ、オチは「ユージュアル・サスペクツ」という、人気ホラー映画を重点的にネタにしたパロディ映画である。
が、これは非常に下ネタが多い。「トップガン」のシーンの要所要所に他の映画のシーンを割り込ませたタイプの「ホットショット」とは異なり、件の作品は「スクリーム」のシーンの要所にネタ(主に下方面)を盛り込んでいる、とちょっと手法が違う。
とにかく下ネタ、である。それも日本人的な下ネタではない。ずばり「性行為」にガッツリと焦点をあわせているのである。車を運転するシーンでは女性が男性の股間に顔を突っ込んでたり(ええい、書くだけでも忌々しい!!)、劇中の小物にやっぱり直な性的な単語。バカ男が掃除機に己のちんちん吸わせて遊んでいたり、などとにかく直!!はっきりいってこれが面白いのか何なのかもう分からない。
 
それについで「やっぱメリケンさんは、わしら日本人とは違うのう」と(わし個人に)知らしめた事件があった。わし個人で言うところの「フレンズ事件」である。
これは大学1年のときにおきた事件である。大学では英語の授業が2種類あって、日本人の教員が英文法や英文などの授業をするものと、外国人の教員がネイティブな発音で授業をするタイプがある。以前に書いた「質問」の話は後者の授業であり、今回の話も後者である。
その当時の教員はB先生という女の(ってかおばさんの)教師だった。彼女はアメリカの人気ドラマを通して英語を学ぼう!!そんで、そのドラマをベースにした寸劇をやって発表会をしようという、友達のいなかったわしにとっては正直厄介なアイデア授業を実施したのである。まあ、その劇のおかげで話す人が増えたのも事実であるが(さびしいなオイ)。
で、彼女がチョイスしたドラマがアメリカでバカ受けの「フレンズ」であった。わし個人としては「CSI」あたりがよかったんだが……。
「フレンズ」は一つのアパートのフロアの住人たちを中心としたコメディドラマらしいのだが、よく見てない。
その「フレンズ」。当然アメリカ人の感性で作られており、その中で使われる「面白」もアメリカ受けのネタになるのだ。授業ではドラマのいくつかの話を上映して生徒に見せていた。その中の話の一つが事件の中心である。
そのエピソードは、物語の主要な登場人物である1人(役者志望)が行う演劇で「フロイト(心理学者のね)」の演目を演じるという話であった。「劇中劇で出てくる歌の歌詞がどうしようもない内容」という冒頭のエピソードで例の役者野郎が歌うのだが……
これがどうしようもなく最悪!!(その「最悪」の受け止め方は、おそらく日本人とアメリカ人では違う。) なのである。
わしの感覚からすると「どうしようもない歌」というより「下品な単語を並べ立てた歌」なのだ。要は「フロイトを勘違いした歌」ということなのだが「君はいつだってピーをほしがってる」というような歌詞(ピーの部分はわしの善意による伏せ字。実際には単語出てます)なのだ。
クラスの半分は女子全員ドン引きである。笑えない。小学生がよく、「うんこ」だの「チンコ」だの叫んで喜んでいるが、それのもっとやばいバージョンである。大の大人がやっている。しかも女性器名称や行為も口にしている。これで笑う日本人は相当少ない。希少である。
 
……ドラマ上映が終了し、時が止まった教室で1人爆笑するものがあった。
何をあろう、ドラマを持ってきたB先生である。
 
爆笑。大爆笑。振り付けつきで劇中歌を熱唱している。

わしら子羊たちはその奇行を言葉もなく眺めているしかなかった……。
この光景を見て思った。「やっぱり、こいつらとは違うわ」。
 
おまけ――
で、この当時のエピソードをラジオ番組におくったら読まれました。うれしかったです。
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