「略称」の話

結論から言ってしまうと、いわゆる「FBI超能力捜査官」はFBIとは無関係である。彼らは公務員ではなく、民間の業者である。FBIに調査協力などを依頼されることはなく、被害者の遺族などが個人的に依頼して捜査に手を出す、というのが実態である。
彼ら自身、自伝などにFBIの犯罪捜査へ協力を依頼されたといった記述は見られず、「FBI超能力捜査官」という肩書きは日本のテレビ局や出版社がつけたものであることが指摘されている。FBI超能力捜査官の実態については、山本弘の「超能力番組を10倍楽しむ本」が詳しい。
テレビで紹介される彼らにまつわるエピソードも、テレビ局が脚色したり、あるいは完全に創作したものであったりと、本当はジョー・マクモニーグルやらクリス・ロビンソンなんて人物は実在せず、どこぞの外国人タレント事務所から呼んで来た人なんじゃないかと思うほどである。
 
しかしテレビでは「FBI超能力捜査官」と出てくるし「FBIに捜査協力した」ともでてくる。ここでテレビ局をうそつきと決め付けることは簡単だが、ここはひとつ善意に解釈してみることも大切だとわしは思うのだ(根拠なし)。
もしも、テレビ局の紹介する「FBI超能力捜査官」やら「FBIに捜査協力した」が嘘でないとすれば、私達のこれらの文言に対する認識とテレビ局がの文言に対する認識に開きがあるということである。

すなわち「FBI」という言葉に対する認識である。私達はFBIと聞けば連邦捜査局(Federal Bureau of Investigation)のことを思い浮かべてしまうが、実はテレビ局はFBIという単語を連邦捜査官(連邦捜査局、かな?)という意味合いで使っていないのだ。
これならテレビ局が使った略語を視聴者が勝手に誤解したと言い訳……釈明できる。
テレビ局は彼らの番組を作るときや彼らのエピソードを映像化する際には、彼らの持つ超能力がいかほどに役にたたないか、あるいはいかに捜査機関や研究機関をがっかりさせたかをわかってFBIとつけているのはずである。
したがってFBIは彼らの実態をかなり正確に指していなければならない。
また、FBIはおそらく名詞ではない。FBIを何かの名詞だと思うから連邦捜査局という連想になってしまうのだ。
そのような懸案の結果、わしが導き出したFBI(あくまでFBI超能力捜査官をさすときのFBI)の正しい読み方は以下のものである。
F フラっと警察にやってきて
B ばかげた妄言や分かりきった推察、捜査結果を
I いいたい放題言って帰る
である。
「FBI超能力捜査官」言うまでもなく、また「FBIに捜査協力した」という言葉も、「FBIに」がある種の状態(フラっと警察にやってきて ばかげた妄言や分かりきった推察、捜査結果を いいたい放題言って帰る)を指す言葉と考えれば、十分意味が通る。
もちろんこれは正確ではないだろう。だがテレビ局が本来意図するFBIの略さない読み方にかなり肉薄しているのではないだろうか。何しろ「FBI超能力捜査官」は日本人のテレビ局のスタッフが考えてつけた名前である。日本語を略した頭文字である可能性は非常に高いのだ。みなさんもFBIが何の略語として使われているか考えてみるといいだろう。
 
おまけ――
いくつかの懐疑系サイトで紹介されているが、超能力捜査官に関するアンケートを各警察署に送って調査したデータが発表されている(こういうバカらしい響きがあるものの、きちんとした調査をする人がいる辺り、アメリカはすごい。もっとも、日本人の超能力捜査官なんていないんだけど)。
それによると「超能力捜査官の協力なしでは事件の解決は不可能だった」と回答した警察署はなかったという。
広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中