ヘイトスピーチ

今回は2011年10月30日リチャード・コシミズ釧路講演会『極悪金融ユダヤ人の絶滅と日本の未来』について。

この動画はヤバい。
リチャード・コシミズがユダヤ人に対する敵意をむき出しで語っている。最悪なレベルで。

タイトルからして全力投球のヤバさ。
個人的にはヒトラーの「ユダヤ人問題の最終的解決」よりも直球なタイトルだと思う。

YOUTUBEにアップロードされている他の講演動画はタイトルが明示されているのに対して、この動画は日付のみでタイトルが付けられていない。
あまりに差別的なタイトルであるために、YOUTUBE側からクレームがついた可能性が高いだろう。

タイトルもこんな感じだが、講演中には看板に偽りなしな攻撃的発言も飛び出している。
発言について今回の記事で紹介するが、あまりの悪意に胸が悪くなるかもしれないので、その点ご注意いただきたい。

 

◆反モバゲー球団宣言

今回の動画は8分割であるが、うち最初の2本については最近のことや講演会場となった釧路についてを話題にした雑談に近いもので、それほど関心をひかない。
しかしながら、その中でリチャード氏が熱くかたったモバゲーに対する発言を紹介する。

ブログ記事『反横浜モバゲー球団宣言』にて書かれているが、同様にモバゲーに対する不快感をこの講演中でもあらわしている。

「とにかくさ、そんなね、毎日ね、子供たちがねケータイで遊んでいてお金をね、取られるようなそんなつまんないね、あの反社会的な仕事で金儲けてる連中がプロ野球なんて経営しちゃダメなんだ!
プロ野球ってのはもっとしっかりした地に足の着いた仕事をやってる人たちが経営するべきなんだ!
京浜急行とか朝日新聞があるじゃないか!なんで今までボーっとしてたんだ!
つまんない、わけのわかんないモバゲーだがホモだかしらん気持ちの悪い連中にやらせるべき仕事はない!と私は思います」
(動画 01/08 11:34~)

ホモに完全に八つ当たりである(語感的にも似てないんだが)。
モバゲー(というかDeNA)が反社会的とのことだが、普段「寸止めジャーナリズム」と揶揄している朝日新聞が参入することや、CIAの手先認定している読売新聞「親近感が持てない」「日本的でありません」と評してきたソフトバンクが球団をもってることに対して問題は感じてないようである。

こういう一貫性のない正義感に自分でおかしいと気付かないあたり大したもんである。

 

◆62歳のヒトラーが……

他の陰謀論者の力を借りることなくリチャード氏が独自に創作・提唱したリチャード・コシミズ理論は、まあ見る耐えない代物が多いことはこれまでの記事でも書いてきたとおりだが、今回もかなりの代物である。

今回聞いてて耳を疑いたくなるほどのどうしようもなさを放っていたのはこの発言。

「(ヒトラーが)62歳で子供作ったらメルケルの歳になるんです」
(動画 04/08 03:25 ※リチャードコシミズ陰謀史観ではヒトラーはユダヤ人である)

陳腐すぎてあまりかけられる言葉がない……。
ヒトラーは56歳で自殺してるとか、そういう事実はおいといてもこれはないだろう。

これで「なるほどメルケルはヒトラーの子供に違いない」と思ってしまう人はちょっと考えものである。
この低次元な理屈で親子関係を示唆できるならそんなに楽なことはない。

メルケルは1954年生まれで、リチャード氏は1955年生まれ。

ヒトラーが63歳で子供作ったらリチャードの歳になるんです。
池田大作が27歳で子供を作ったらリチャードの歳になるんです。

ヒトラーがメルケルやリチャード氏の生年より前に死んでいることを考えれば、「メルケル=ヒトラーの娘説」よりも「リチャード・コシミズ=池田大作の息子説」の方がまだマシではなかろうか。

もちろん残念な思考の持ち主に仲間入りするつもりはないので、こんなことを主張する気はない。

 

◆結局、反ユダヤ主義陰謀論者

普段から自分は反ユダヤ主義者ではない、敵はあくまで金融ユダヤ人だと言っているリチャード氏だが、自身が日本に不利益をもたらすと考えた外国人に対して「ユダヤ人」という属性を関連付けるために腐心している姿は、「ユダヤ人=害悪」と考える反ユダヤ主義陰謀論者と見分けがつかない。

ターゲットがユダヤ人でないことが明らかなケースでは「裕福なユダヤ人の隠し子」とこじつけた挙句、その妄想を根拠に「ユダヤ人=好色」とイメージを付加しようと試みたり、「ユダヤ人は自分の血縁者を権力の座につけさせたがる」などとしたり顔で語っている。
実際のところはリチャード氏が勝手に「好色」というイメージを持ち、「嫌いな権力者=ユダヤ人」という願望をもっているだけにすぎない。

この動画ではリチャード氏のユダヤ人に対する苛烈な発言がとびだしており、彼の本性がむき出しになっている。

「全部、ユダヤ人がやったことだった。ホロコーストもユダヤ人がやったことだった。
はい、で、ホロコーストに話を戻るけども、本来の意味でのホロコーストというものは我々日本人が経験したヒロシマ、ナガサキ。
ということは、ほんの半年前にあった東北のアレ。あれもホロコーストですよ。
奴らまたやったXXXXX(←同時に机をたたいており、聞き取り不可)
しかも同じ日本人に対して!
絶対に許せないね!ゴロツキどもが!!
一回に限らず、二回三回。一体どれだけ俺たちを馬鹿にしてるんだよ。

もうほんとに怒り心頭。
なんか「怒り新党」って政党誰か作ったらしいけど、これはどうでもいいね、くだらない(笑)。

あのね、本当に腹が立つ。なんで我々ばっかりこうやっていじめるわけ?
いいじゃん、ほか行ってやってくれよ。
もうね、俺たちはね、お前たちと関わりたくないよ。
もうね、あのお前たちさえいなくなれば地球は平和になんだから、どっかいっちゃってくれと。
なんだったら『はやぶさ』貸すから。『はやぶさ』にくっついてどっかいっちゃってくれと。
まあ、お前らの能力では月にも行けないだろうがな。
我々が『はやぶさ』の技術を貸してやるから。
あの、どっか移住してくれと。
ね、荒縄かなんかでひとりずつ縛ればいいじゃない、それずっとつなげて宇宙まで引っ張ってけば。

あの我々の開発した、なんだっけ、イオンエンジンだっけ?素晴らしいものあるし。
非常に小さなエネルギーでもって、宇宙空間を旅することができる。
なんでしたら我々の方で安住の地を探してさしあげますんで、そちらの方に移住なさったらいいんじゃないかなと思います。
皆さん頑張って探してあげましょう、彼らのために。たかがさ、1600万だか2000万しかいないんだからさ
大したことないよ。
彼らさえいなければ世界は本ッ当にきれいだから、本ッ当に素晴らしいところになるから。
彼らさえいなければ。天国になるよ。
なぜか?我々がリーダーシップとるから」
(動画 05/08 10:50~)

なんで我々ばっかりこうやっていじめるわけ?」なんていう被害者面で悪口雑言を重ねる姿を見ていると、つくづく「陰謀論とは相手を貶めるための陰謀である」と思う。
典型的な陰謀論者のロジックだ。

また「たかがさ、1600万だか2000万しかいないんだからさ」という発言からは、彼が嫌悪の対象にしているのが「金融ユダヤ人」などではなく、「ユダヤ人」全般をさしていることが明白である。
もし彼が本当に「金融ユダヤ人」だけを問題視し、他のユダヤ人全般を敵視していないのなら(※)、こんな言い方は絶対にしないし、配慮をするはずである。

「金融ユダ公・ハザ公ども、お前たちは心底嫌われている。「人類の敵」だ。それを自覚しろ。
我々と同じ空気を吸うな。そばに来るな。来れば悪さをする。盗む。騙す。奪う。支配する。
だから近くに来るな。寄生虫に居場所などない。
おとなしく没落しろ。おとなしく消滅しろ。おとなしくいなくなれ
戦争を捏造するな。人を殺すな。財産を奪うな。とにかく人類にかかわるな。出ていけ。放っておいてくれ。

……こう祈りましょう。そしてこの日がいつか近く来ることを私は本当に心から祈っています。
八百万の神にそうしてもらいましょう。」
(動画 07/08 9:24~)

八百万いたとしても、こんな邪な願いを聞き入れてくれる神がいるとはおもえない。
これは祈りではなく呪いだ。

 

◆最後に動画を観た個人的な感想として

この動画を見て正直、引いた。

タイトルからして過激な内容であるかもしれないと予想はしていたものの、包み隠さず披露されたヘイトスピーチに、リチャード・コシミズ個人の持つ敵意の醜悪さにショックを受けたというのが正直なところである。

タイトルだけではない、この講演動画には明らかにYOUTUBEの規約に反している箇所がある。

正義に目覚めて独立党を糾弾していくつもりはないし、これまでもこれからもウォッチングの目的は「珍言・奇言を連発する誇大妄想の陰謀論者を面白がるため」のつもりだが、この動画に限っては一線を越えていると、そう思った。

 


《参考動画》
2011.10.30_05/08 リチャード・コシミズ釧路講演会

《参考記事》
反横浜モバゲー球団宣言』(richardkoshimizu’s blogより)

※「もし彼が本当に「金融ユダヤ人」だけを問題視し、他のユダヤ人大衆を敵視していないのなら」について
リチャード氏は『小説911』の10pにて以下のように書いている。

私、リチャード・コシミズは、断じて、「反ユダヤ主義者」ではありません。しかしながら、「反・ユダヤ金融資本主義者」かと問われれば、胸を張って「その通りです。」とお答えします。ユダヤ民族主義を煽り、世界中のユダヤ大衆を動員して、結果として自らの富の独占と権力の拡大に利用してきた「ユダヤ金融資本」は、世界の民にとって、そして、殊更、ユダヤ大衆にとって最大の敵です。

【2011/11/22】一部誤字を修正しました。
「こんな邪な願いを聞き入れてくれる神がいるとはとはおもえない。」→「こんな邪な願いを聞き入れてくれる神がいるとはおもえない。」(「とは」が二重に入ってました。)

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