東日本大震災混乱支援ボランティア

今回の記事も『2012年やってくるのはユダ金の崩壊だ!』からテーマを絞って書かせていただく。

テーマは最近のリチャード氏のブログ記事でも話題に上がった伝単とOSSの対日心理作戦について。

◆伝単と心理作戦

「B-29が来てビラを配っていった、ビラを配るじゃない。ビラを落とした。そのビラを見たら『地震の次は何をお見舞いしましょうか』と書いてあったと。これをどう解釈するか?それはアメリカ軍が地震をやったんだよと。だから次もあるんだよといってる」
(動画05/09 05:17)

……と、いうことでリチャード氏はアメリカの撒いた伝単(敵国民あるいは兵士の戦意を削ぐためのビラ)を字義通り真実であるとして話を進め、最近の記事『1944-45年の米国による対日人工地震攻撃:「米國式地震を注目せよ」』『原爆による人工地震をにおわすB29散布ビラ発見』『伝単です。ご自由にご利用ください。』などで「アメリカが戦時中に人工地震を起こした」と主張している。

伝単の目的は敵の戦意を削ぐことにあるので、そこに書かれている内容は必ずしもウソである必要がない(米国が優勢だったわけだし)が、事実とも限らない。

とくに『原爆による人工地震をにおわすB29散布ビラ発見』では伝単だけでなく、OSSの対日心理作戦にまで言及している。

しかしこれがアメリカが地震を起こせた証拠になりえるだろうか?

OSSの「日本本土に対する地震心理戦計画」については検証ブログ「人工地震説の嘘とデマ:3.11人工地震テロ説・地震兵器説の証拠を検証」の『アメリカによって捏造された人工地震説の証拠の一つを見つけた件』の記事にてすでに検証済みとなっているので、あまりこちらで書くことはない。

要は「アメリカが地震を起こせるのかもしれない」と日本国民を怖がらせて戦意を奪うことが目的なのである。

実際に大地震が起こせるめどが立っているなら「心理作戦」なんてセコい規模に抑えず、攻撃計画として進めればいい話である。

そもそもリチャード氏が持ってきた伝単の内容はあまりにも派手で現実離れしている

原爆による人工地震をにおわすB29散布ビラ発見』で画像が紹介されている伝単には以下のように書かれている。

「一九二三年諸君の国に大損害を及ぼした彼の大地震を記憶しているか、米国はこれに千倍する損害を生ぜしめる地震を作り得る。
かくの如き地震は2トン半乃至4トンの包みにしてもって来られる。これらの包みはいづれも数年間をかけた苦心惨憺の賜物を二、三秒間内に破壊し得るのである。
米国式地震を注目してこの威力が放たれた際に大地の震動を感知せよ。諸君の家屋は崩壊し、工場は消失し、諸君の家族は死滅するのである。
米国式地震を注目せよ―諸君はそれが発生するときを知るであろう」
(仮名遣いや旧漢字は修正しました)

ここの分の頭にある「一九二三年」の「大地震」とは1923年の関東大震災を指しているのだろう。

この地震のマグニチュードは7.9。

この文書が示すところの「これに千倍する損害」というのは一体何を指しているのか、もしもこれがマグニチュードだというならマグニチュード9.9の地震が起こせる、ということになる。

これはいくらなんでも出鱈目だ。

戦時中アメリカの撒いた伝単には「次はここを爆撃します」というような予告があり、実際にその通りに爆撃したこともあるという。予告されてもなお空襲を防衛できないという事実は、制空権が敵によって完全に握られていること意味し、日本国民の心を打ちのめしたことだろう。

もし米国が自在に地震が起こせるのなら、このような地震攻撃予告があったほうがのちのちの心理戦において効果てきめんだっただろう。

また、戦時中に「自分たちが地震を起こした/地震をおこせる」と喧伝するようなビラをばらまいておきながら、戦後にその地震兵器の存在を隠ぺいしているというのもかなり無理がある。

◆人工地震兵器の可能性について

引用されている機密文書「日本本土に対する地震心理戦計画」の中では、爆弾を引き金(トリガー)として地震を誘発させるということが書かれている。

ただ、機密文書内では実際にどのように発生させるかについての記述が乏しいため、「爆弾で断層を破壊し、地震を誘発する方式」と「リチャード氏が唱えている方式」について検証をしていく。

「爆弾で断層を破壊し、地震を誘発する方式」については、ASIOS著「検証 大震災の予言・陰謀論」の記事『東日本大震災は「地震兵器」により引き起こされた!?』にて検証がされている。

この方式は「たとえ核爆弾を仕掛けたとしても、その場所で予定通り(?)、マグニチュード9.0の巨大地震が起きるかどうか、というのはやってみなければわからない」不確実性が大きいものであり「地震は兵器としては最も使えない」と評価されている(13ページ)。

もちろん上述したように、件の機密文書ではどのような方式で地震を発生させるかについては詳しく書かれていないので、OSSが意図するところの人工地震兵器は「爆弾で断層を破壊し、地震を誘発する方式」ではなく、「リチャード氏が唱えている方式」のことである、といえなくもない。

だがリチャード氏の唱えている方式は輪をかけて非現実的な方式である。

リチャード氏が『3.11同時多発人工地震テロ』内で提唱している方式は当ブログの記事『リチャード小説を読んで:「3.11同時多発人工地震テロ」(2)』で軽く触れたし、「検証 大震災の予言・陰謀論」の『小説『GEQ』(柴田哲孝著)で描かれた世界は真実である?』の記事でかなり詳しく書かれているが、リチャード氏の引っ張ってきた故・山本寛氏の理論では「ブラックライト・プロセス」なる未知の物理現象によって、地震が発生しているとしている。

リチャード氏の地震兵器説は科学的に証明されてもいない理論をもとに構築されているのだ。

ちなみにリチャード氏の本の中では「ブラックライト・プロセス」については全く言及していない。

山本氏の本を読んでいないか、読んではいたが「ブラックライト・プロセス」については触れたくないかのどちらかであり、どちらの可能性もありうる。

ブラックライト・プロセスはアメリカのランデル・ミルズ博士(ただし医学博士)が提唱した概念であり、ミルズ博士はこのブラックライト・プロセスが代替エネルギーになるとしてBlackLight Power Inc.という会社を作り、出資者を募っているようだ。

もしもこの理論が真であるという話が人工地震説の流布とともに全国に広まってしまったら、リチャード氏が支持している荒田名誉教授の固体内核融合は色あせてしまうだろう。

国産の新エネルギー技術開発による日本のアドバンテージ獲得を夢想するリチャード氏にとって、彼が嫌っているアメリカ人の新エネルギー技術が広く知られるような事態(しかも現実に大地震が「ブラックライト・プロセス」の理論に基づいて起こされたとなれば、宣伝にもなってしまう)は受け入れがたいものであろう。そのために「ブラックライト・プロセス」への言及を避けた可能性がある。

また、今回の講演ではリチャード氏は別の「方式」にも言及しているが、こっちはいかにも胡散臭い

「大地震というのは、そうそう簡単には起こせるもんじゃないんです。いくら核を植え込んだって、核だけの力ではせいぜい震度5とか震度4しか起こせないんです。
核によってもっと大きな地震を励起すること、ができると3.11のようになる。
そのメカニズムというのは色々考えうるんですが、まあ、あの~、たとえばですね太陽の活動と連動していたりするんです。
つまり太陽フレアとかその辺が極端に強い時に限ってこういった核兵器によって、えー、プラズマ現象というものが発生して、それが、えー、地殻の中で大きな核融合を引き起こすと。
いうような、ちょっとまだまだ分からない部分はある。」
(講演05/09 12:53)

実際の動画を観てもらえばわかるが、「メカニズムというのはいろいろ考えうる」というわりに、その直後から恐ろしく歯切れが悪くなり、「まだまだわからない部分はある」と尻すぼみな調子で閉じる。

実際、ここで言っている太陽フレア云々の説明は全く意味不明である。

太陽フレアと大地震とをからめた話はどっかで聞いたことがあるなと思っていたら、当ブログの過去の記事『あんびりばぼ』(2009年12月)で触れていた。

たしかこの「太陽フレアが活発になる極大期の前後では大地震がおきる」という与太話は、2012年地球滅亡説の一つとしてテレビで放映され、映画「2012」の宣伝も兼ねていたように思う(というかむしろ宣伝目的?)。

太陽の極大期は約11年周期とかなり頻繁に訪れており、これに偶然一致する地震があったとしてもまったく不思議ではない(こういった主張では一致したケースばかり取り上げるが、一致しなかったケースがどれだけあるかを考えなくてはならない)。

NASAも「2010~2012年には太陽活動極大期になる見込みだが、地球はこれまでにも定期的にこの期間を経験している」として切って捨てている。

故・山本寛氏の理論にしろ、太陽フレアの話にしろ、いずれにしてもリチャード氏の人工地震説は科学的根拠のない、疑似科学である。

◆陰謀の継承者

こうしてリチャード氏の人工地震説に一通りの評価を下した後に改めて「日本本土に対する地震心理戦計画」に目を通すと面白いことに気づく。

彼の機密文書には以下のような一節がある。

1)雑誌 メディアを使用する基礎作業として、まず偽の日本の雑誌に載せた疑似科学記事をつくる。
この記事は、日本の科学者が書いたように装い、「連合軍の第一の目的は、さらに爆撃を激しくすることで、破局的な地震を起こすことにある」と結論づけさせる。
この記事は次に日本国内で潜在的におきそうな地震の引き金を引くことが、激しい爆撃、あるいはとくに原子爆弾という新しい兵器で可能であるのかについての議論を喚起する。
さらにこのニセ記事は、筆者を日本の地震学者にしておき、この目的実現が「可能である」か「できない」かのどちらかをいわせ、日本人の心が地震の恐怖でいっぱいになるようにする。
(『原爆による人工地震をにおわすB29散布ビラ発見』より 読みやすいよう適宜改行しました)

「日本の科学者が書いたように装」った「疑似科学記事」によって「破局的な地震を起こすことにあると結論づけさせ」「日本人の心が地震の恐怖でいっぱいになるようにする」。

故・山本寛氏は在野の研究家とでもいうべき人で、物理学や地震学の博士号を取得しているような専門家ではない。

その氏の書いた本を使い、科学界からは「擬似科学」と呼ばれるにふさわしい奇説でもって、(ごく一部ではあるが)日本人にアメリカが地震を起こしたと結論付けさせ恐怖をあおる。

リチャード氏は約70年前にOSSが計画した作戦を掘り起し、頼まれていもいないのに協力し実行しているといえるだろう。

 


《参考動画》
2012年やってくるのはユダ金の崩壊だ!

《参考記事》
1944-45年の米国による対日人工地震攻撃:「米國式地震を注目せよ」
原爆による人工地震をにおわすB29散布ビラ発見
伝単です。ご自由にご利用ください。
richardkoshimizu’s blogより)

アメリカによって捏造された人工地震説の証拠の一つを見つけた件
人工地震説の嘘とデマ:3.11人工地震テロ説・地震兵器説の証拠を検証より)

日本本土に対する地震心理戦計画
toCより)
※リチャード氏のブログに記載されたOSS機密文書の和訳文章については上記サイトの和訳と比較し、内容に隔たりがないことからおおむね正しい訳であると考え、引用しました。

《参考文献》

検証 大震災の予言・陰謀論 “震災文化人たち”の情報は正しいか検証 大震災の予言・陰謀論 “震災文化人たち”の情報は正しいか ASIOS アンドリュー・ウォールナー

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