それほどでもない話

昨今のリチャード氏の記事で、もっともらしく見えるけどそれほどでもない話を紹介。

 

◆それほどでもない一致

この話は「3月20日の予防原則」の追記に近い形になる。

3月20日にはフランスでのユダヤ人学校における銃乱射事件やメキシコの地震、イラクでの爆弾テロなどが発生したが、日本国内では特に何も起こらなかった。

この状況をリチャード氏は「テロ計画はあった。そして阻止できた。」と解釈し、こちらが「3月20日の予防原則」で書いた「どこで何が起きるはずだったのかはわからないけど、我々が防いだに違いない」という予想を裏切らない、どうしようもない勝利宣言をしている。

このどうしようもない宣言より前、3月20日が裏社会にとって意味のある日付であるということを見出さんとリチャード氏が書いたのが「3月20日は金融ユダヤ人の戦争記念日」や「イラン暦1391年1月1日は西暦2012年3月20日」の記事。

3月20日は金融ユダヤ人の戦争記念日」の記事では、過去3月20日に地下鉄サリン事件(1995年)、イラク戦争(2003年)、リビア軍事行動(2011年)などがあったことを挙げ、3月20日が裏社会にとって特別な日であると主張している。
しかし逆に言えば、東日本大震災も阪神大震災もスマトラ島沖地震も、北朝鮮のミサイル発射(3回実施)もアポロ打ち上げ&月面着陸も世界同時多発テロも連邦ビル爆破事件もアフガニスタン紛争もアセンション(2012年12月22日ごろの予定)も3月20日に起きていないのである。

何か一つの事件が起きた時、事件の発生から終結まで様々な日付に何かが起きることを考えれば、事件が起きた日以外もいちいち勘定に入れていけば、より多くの事件を関連づけることも可能だろう。
たとえば、Wikipediaで「3月20日」を調べるといくつもの出来事が起きていることがわかる。
ここに記載されている事項をいちいち陰謀と関連付ければ、『マクシミヌス・トラクスがローマ皇帝に即位』したことからローマ帝国は裏社会の陰謀、『赤穂浪士が預かりの大名屋敷で切腹』したから忠臣蔵は裏社会の陰謀、『ダッハウ強制収容所の設置を発表』したからホロコーストは裏社会の陰謀(これは普段から言ってることか)、『ジョン・レノンとオノ・ヨーコが結婚』したから二人は裏社会のエージェントなど、全て裏社会の仕業にできてしまう。

 

イラン暦1391年1月1日は西暦2012年3月20日」はもっとどうしようもない話である。

一見してなんだかすごそうな一致ではあるんだが、西暦2012年3月20日が暦の上で何の日か考えるとすぐにわかる。
西暦2012年3月20日は春分の日なのだ。
そしてイラン暦というのは、春分の日を元旦に設定する暦なのである。

つまり「春分の日=イラン暦の元旦」である。
そして春分の日が日本における祝日で、かつ駐日イスラエル大使館が日本の祝日に合わせて休館するという方針を取っている以上「春分の日=駐日イスラエル大使館の休館日」となり、「イラン暦の元旦=駐日イスラエル大使館の休館日」になるのだ。

この一致は今年だけでなく、日本にイスラエル大使館ができてからずっと起きてきただろうし、これからも続くだろう一致なのだ。いちいち騒ぐことではない。

 

◆それほどどころではない放射線量

放射線が危険だとか、汚染地域にいたら癌になるとか、過剰に放射線を問題視する人たちとは反対に、リチャード氏はホルミシス効果を支持しており、放射線を過度に危険視する人たちを挑発的に扱っている。

適度な放射線被曝によってむしろ健康になるというリチャード氏は「広島・長崎の被爆者は短命か?」という記事を書いている。

ほどほどの長さの文だがグラフが飛び出したりして、「何となく説得力がある」感じである。

が、この記事。
後半がひどいのだ。

後半、1993年に近藤という人が書いた論文のグラフを引用した後、「例えば、50-99cGY(=50-99cSV)被爆した対象群の死亡率は、被爆しなかった人の65%まで低下します。」などと書いている。

いや、実際にグラフの通り解釈するなら少しも間違っていないんだが、このグラフは単位がおかしいということに気づくべきなのだ。

リチャード氏は何気なく50~99cSVで癌のリスクが低下すると書いているが、これは放射線量に関する常識から豪快に外れている。
なぜなら「1cSV(センチシーベルト)=10mSV」なので、言い換えれば「500mSV~990mSVでは癌にかかるリスクが低下する」といってるも同じなのだ。

普通ホルミシス効果というのは100mSVより低い放射線量なら、むしろ体に良いのではないかという話で、500mSV~990mSVなどというレベルで被爆したら体に悪いというのは、今の日本では常識のレベルだ。

リチャード氏が引っ張ってきたグラフの元となる研究をした近藤というひとはかなりぶっちぎれた主張をしている人物のようである。

広島・長崎の被爆者は短命か?」の記事前半では「もちろん、程度問題であり線量が200ミリシーベルトを超えたあたりで一般人と同様の寿命となり死亡率は徐々に上昇してはいきます」と書いているので、おそらくは引用間違いなのだとは思うが、引用しておいておかしいと気付かずに堂々と「例えば、50-99cGY(=50-99cSV)被爆した対象群の死亡率は、被爆しなかった人の65%まで低下します。」なんて書いてしまってるあたり、この人はもう放射線云々について語るべきではないなと思ってしまう。

ちなみにリチャード氏が引用したグラフだが、「疑似科学ニュース」の記事「続・放射線は体にいいか?」によれば、「様々なデータの中から、たまたまこうした傾向を示す都合のいいデータ「1970年~1988年の長崎の男性被爆者」を選んでいるのだ」とのこと。

リチャード氏は「自分の考えに都合がいい」と思ってグラフを引っ張ってきたのだろうが、彼の想像を絶する研究者の存在によって足元を掬われた形となっってしまったようだ。

 


《参考記事》
3月20日は金融ユダヤ人の戦争記念日
イラン暦1391年1月1日は西暦2012年3月20日
3.20テロ未遂
広島・長崎の被爆者は短命か?
richardkoshimizu’s blogより)

3月20日』(Wikipediaより)

イランにおける3つの暦について』(Night and Dayより)

続・放射線は体にいいか?』(疑似科学ニュースより)

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