コメント欄ジャーナリズム

普段から自分の望む結果が出ない世論調査に不満を募らせているリチャード氏。

自分好みの結果が出ているツイッターでの調査やヤフーの「みんなの政治」のアンケート結果こそが国民の意志を正確に反映していると熱くかたってやまない。
いわく、世論調査は調査の時間が平日の昼間のため、質問に回答する人間は専業主婦ばかりであり、国民全体の認識を反映していないという。

しかし実際に過去の選挙結果をみると、リチャード氏の持ち上げたインターネットアンケートと世論調査では世論調査の方が選挙結果に近く、インターネットアンケートの方が乖離していることが多い。
そもそも「世論調査に応えるのが主婦ばかりだから、世論の実像を反映していない」というのなら、日本中のほとんどの世帯で家族間の政治的な意見が大きく違うようでないと、リチャード氏の反論は成立しない。
リチャード氏のおうちでは家族と政治に関する意見が全く違っているのだろうか(そうかもしれないが)?

もちろんリチャード氏は世論調査も選挙結果も、気に入らないものはすべてインチキと考えているので、これらの反論などにはびくともしないだろう。

 

◆これがアセンションだ!?

そんなリチャード氏がNHKや読売新聞の世論調査に勝利宣言したのが8月18日の記事『ダイヤモンド世論調査、「国民生活」32,77%。 おい、読売、どう始末を付けるつもりだ?』である。

日本の正義、万歳!

読売、NHK恥を知れ。

もうお前たちには騙されない。日本人は覚醒した。

これが、2012年アセンションだ。

たいした鼻息である。
ブログ内にコピペされたコメントのソースが、かつて工作員認定した掲示板「阿修羅♪」における記事なのはいいのか、というツッコミも置いてけぼりになるほどである。

こうもリチャード氏のテンションが高まった要因は、「NHKや読売と同じ世論調査をおこなったのに、NHKや読売の調査と大きく異なる結果がでた」という認識ゆえだろう。
NHKや読売と同じ土俵に立った他社の世論調査の結果がまったく異なってきたというのだったら、リチャード氏にとってこれほど心強い材料はない。

ほんのちょっと前にNHKや読売の行った調査では、国民の生活が第一党の世論調査における支持率は一ケタ台だったのに、ダイヤモンド社が世論調査を行った途端に30%を超える支持率が出たというのは何ともぶっ飛んだ話であるわけだが、そこにはNHKや読売、引いては裏社会による情報操作があったということになるのだろうか。

「ダイヤモンド社がNHKや読売と同様な世論調査を行った結果、国民の生活が第一党の支持率が32.7%だった」という話が事実であればそういう考え方はできたかもしれない。
だが「同様な世論調査」ではないのだ。

 

◆ダイヤモンド社の調査

今回の記事のソースとなった「阿修羅♪」の記事には、該当のダイヤモンド社の記事へのリンクが張ってあるため直ぐに飛ぶことができるのでチェックしてみればすぐわかる。

このデータはNHKや読売のような世論調査と条件がまったく違う。
ダイヤモンド社が行ったのは単なるインターネットアンケートなのだ。

このアンケートは現在も回答受付中で、国民の生活が第一党の支持率は阿修羅に記事が投稿されたとき(32.7%)から、また変化している。

当然ながら回答する人間がランダムに抽出される世論調査とは異なっており、回答者の政治的傾向に最初から偏りがあればそれをもろに反映してしまう。

また、このアンケートには同じ人間が何度も回答できる仕様(防止策が施されていない)になっており、根性と暇さえあればその結果を恣意的に変えることも不可能ではない。

回答者がランダムに抽出されていないうえに、不正な情報操作さえ可能。
この集計結果にはリチャード氏がこれまで以上にテンションをあげるような要素など一切なく、これまでのツイッターやヤフーでのアンケートと同様か、複数回の回答が簡単な分、信頼度の低いものなのだ。

 

◆相互に過信する関係

リチャード氏が今回のような、インターネットアンケートを他の世論調査と同等と勘違いをした大きな要因は、リチャード氏がコメント欄に寄せられる情報を極端に重視・過信し、裏付けなどをとろうとしないためだろう。

今に始まったことではないが、リチャード氏がコメント欄の書き込みを元にブログ記事を書くということはままある。
ニュースサイトへのリンクを含めたコメントをそのまま転載し、それにいくらかのリチャード氏のコメントをつけた記事というのは少なくない。

なかにはコメント欄の情報ソースのURLがニュースサイトではなく、今回のような掲示板の記事であったりあるいは個人ブログの記事であったりと、裏付けの確認をする必要がありそうなものもある。

「インターネット・ジャーナリスト」を標榜するなら、寄せられた情報が信頼に値するか、記事にする前にネットで裏付け確認すればよさそうなものだが、そういったことを一切せずに記事にしてしまっている。
今回も阿修羅掲示板の記事にあるリンク先をチェックしていれば、「調査方法がNHKや読売と違うので、結果が違っていても不思議ではない」ということには気づけそうなものだ。

過去に独立党員や支持者は彼を情報源として鵜呑みにして裏付けを取らず、そこからしかものを考えていないと批判を書いたが、現在ではリチャード氏もまた自分の支持者からコメント欄に寄せられる情報を鵜呑みにしている状態だ。

 

自分の政治的な趣味嗜好をよく知った独立党員に情報収拾をまかせるというのは、自分でニュースサイトなり掲示板なりを巡回して情報を集めるのに比べてずっと楽だろう。
だが、そういう怠惰が今回のような勘違いを招いたり、コメント欄に書き込まれた偽情報に踊らされるような失態を招いてしまっている。

最近のリチャード氏は「インターネットから情報を収拾し分析する」手法から「コメント欄から情報を収集し分析する」という手法に劣化しており、「インターネット・ジャーナリスト」というよりも「コメント欄ジャーナリスト」とでも呼ぶべきありさまである。

 


《参考記事》
ダイヤモンド世論調査、「国民生活」32,77%。 おい、読売、どう始末を付けるつもりだ?

大新聞の世論調査詐欺
「国民第一」支持率1%
「小沢新党」支持率は3・7% 産経・FNN世論調査
権威あるメディアが世論調査結果を捏造する文明国家、日本。
世論調査は裏社会の騙しの道具
richardkoshimizu’s blog より)

ダイヤモンド社 世論調査の投票結果 総選挙になったらどの党に投票しますか? 国民の生活が第一32.77%
ダイヤモンドで小沢新党支持率32%でヤフーと一致、NHKと読売の1%は嘘であり米国発の不正選挙の準備だろう。
阿修羅♪より)

「とりあえず増税党」の勝利
DIAMOND online より。この記事の5ページ目に件の世論調査がついている)

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