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あこがれのプーチン

今回紹介するのは『2011.1.8リチャード・コシミズ「ロシア」北海道小樽講演会』。

タイトル的には(ウォッチャーとして)あまり面白そうではなかったのだが、見てみるとなかなか興味深く見ることができた。

■ロシア史(私家版)

講演会前半はロシアの歴史。
当然既存の常識からはいくらか外れた内容になっている。

かなり長々とした話なので、相当ざっくりと紹介すると・・・・・・

7世紀ごろハザールという国があった。
もともとは土着の宗教を信仰していたが、西のイラン東のオスマンからキリスト教をとるかイスラム教をとるかせめられてユダヤ教にした。
なのでここのユダヤ人は「本当の」ユダヤ人ではない

省略(10世紀分くらい)

ロシア帝国がつくられた

そのロシア帝国はユダヤ人を迫害していた

ロスチャイルドがシベリア鉄道建設に資金提供をし、それと引き換えにユダヤ人迫害をやめるように頼んだ。
ニコライ2世は資金は受け取ったけど結局ユダヤ人を迫害し続けた。
ロスチャイルドは非常に怒り、世界中のユダヤ人から非難が集まった。

反政府運動などが盛んになり、農奴解放令などで懐柔しようともしたがうまくいかない。無政府主義運動がおきて皇帝が暗殺されたりした。暗殺者はユダヤ人。

その後におきた日露戦争では、ユダヤ人のジェイコブ・シフがユダヤ人迫害(ポグロム)の復讐のため、日本に巨額の資金を援助する。
日露戦争で敗北したため、国が弱体化した。

ロシア革命ではジェイコブ・シフはレーニンとトロッキーに資金を提供した。裏にはロスチャイルドがいる。
また、日本の陸軍参謀・明石元二郎も資金を提供し、レーニンをロシアに送り込んだ。

ロシア革命によりロマノフ王朝は崩壊した。

 

と、まずは帝政ロシアが崩壊したのはユダヤ人の怒りを買ったのと、我らが日本国の諜報活動のおかげである!という話。
リチャード氏は結局のところ反ユダヤ主義なので、ニコライ2世がシベリア鉄道建設の際の約束を反古にして迫害を続けたというエピソードに関して特にユダヤ人に同情する風も見せず、むしろニコライ2世の翻意を楽しげに語っている。

本筋からは脱線しているように感じたため完全に省略しているが、大黒屋光太夫の話もしている。

そしてロマノフ王朝崩壊後、ソビエト連邦が作られることになるのだが、これをリチャード氏はユダヤ人による建国、共産主義とはユダヤを利するためのものであると主張。
ロシア人はユダヤ人が作ったソビエトによって苦しめられてきたのだという論を展開する。

「ロシア革命というのを絶対に間違って認識してもらっちゃ困るんですが、絶対にロシア人による革命ではありません。ロシア人全く無関係の革命です。でもその結果発生したソ連という国が長い間ロシア人を束縛してきた。というのが現状です」
(03/12 02:05)

「ソ連を作った当時のボルシェビキのメンバーというのは、ほとんどロシア人がいなかった。ほとんど全員が、アメリカないしはドイツから来たユダヤ人だった。つまり、勝手に第三国からきて、勝手にソ連を作っちゃった。ロシア人は口パクリあけてあわわわ見てるだけ。目の前でユダヤ人が勝手に来て、アメリカのユダヤ人とドイツのユダヤ人が来て国作っちゃった」
(04/12 2:27)

 

では「リチャード・コシミズ的ロシア史」に戻ろう。

ロシア革命の立役者はいずれもユダヤ人で、スターリンも当然ユダヤ人。
トロッキーとスターリンは“ユダヤ人を儲けさせる為にソ連がとるべき路線”について対立し、ついにスターリンはトロッキーを追放し、トロッキーの息がかかっていた連中を粛清していく。
だがスターリンはあくまで傀儡にすぎず、彼を動かしていたのはカガノヴィッチとその従兄弟のベリヤ。

カガノヴィッチとベリヤはスターリンを暗殺し、一時期権力を掌握する。

ところがその状態は長続きせず、カガノヴィッチとベリヤもまた暗殺される。
この二人を暗殺したのはジューコフ大将で、この暗殺によってやっとソ連にロシア人の時代が来た。

ソ連はその後パイプラインを求めてアフガニスタンに侵攻。
石油利権を守ろうとするロックフェラーがCIA工作員であるビン・ラディンを送り込む。
ビンラディンがリーダーを務めるムジャヒディンによってソ連軍は追い払われる。

そしてソ連の崩壊へ。これはアメリカのユダヤ人によって仕組まれたもの。
ヤナーエフらが起こし、エリツィンが説得したソ連8月クーデターは出来レースで、エリツィンに人気を集めるための陰謀。

エリツィンの政権後、ロシアの経済状態はハイパーインフレでひどいことになる。
また、民営化で安く払い下げられた会社を買い取った人々が新興財閥(オリガルヒ)となり、富を独占する。
エリツィンはオリガルヒとの汚職にまみれていった。
エリツィンはユダヤ人という説があり(講演が進むにつれ「説」は「事実」へと昇格していく)、ここで罪なきロシア市民を苦しめたのはやはりユダヤ人だった。

だがしかし、エリツィンから首相指名を受け、次期大統領になると、オリガルヒが独占していた富を取り返す人物があらわれた。

それこそがわれらのウラジーミル・プーチンである!

 

……とまあ、こんなストーリーが“世界史では習わない本当の歴史”として紹介されたわけである。

上記の内容がどのくらい「正史」からはずれているのか詳しい精査は個々人にお任せするが、Wikipediaで調べてわかった点だけあげておく(ユダヤ人認定については次章で)。

  • 農奴解放令、皇帝暗殺はいずれもニコライ2世より前の出来事。ニコライ2世がユダヤ人との約束を反古にした結果として無政府主義が起きたわけではない。
  • 明石元二郎は自分がレーニンをロシア革命に送ったと著しているが、レーニンの側にそのような記録は残っていない。
  • カガノヴィッチとベリヤは暗殺などされていない。ベリヤは1953年に銃殺刑に処され、カガノヴィッチは1991年まで生きていた。享年97歳。
    ジューコフはベリヤを処刑した。彼は1974年に逝去おり、カガノヴィッチの方が長生きしている。
  • ビン・ラディンはムジャヒディンのリーダーではない。CIAの手先でもない。

現代に近づくほどいい加減な情報が増えてくる印象である。

■今回のユダヤ人

基本的にロシア人を不幸にした(リチャード・コシミズ基準)奴はユダヤ人、そのユダヤ人を駆逐すると良いロシア人になれるという感じである。

今回はトロッキー、レーニン、スターリン、マルクス、エンゲルス、エリツィン、ポタニン(オリガルヒの一人で副首相を務めた)。

実際にユダヤ人もいるようだが、完全に濡れ衣、という人もいる。
トロッキーはユダヤ系だし、レーニンの母親はユダヤ人である(ただしロシア正教に改宗しているので厳密にはちがうだろう)。マルクスはユダヤ系であったが父親はキリスト教に改宗している。

しかしながらスターリン、エンゲルス、エリツィン、ポタニンについては根拠は0である。

スターリンユダヤ人説について、リチャード氏はテレグラフ紙で「Was Stalin a Rothschild?」という記事が載ったことを紹介し、スターリン=ロスチャイルド説がさも有名紙からのお墨付きであるかのように言っているが、記事の内容はClifford Shackという人物がそのようなことを主張しているので、スターリンの娘とBaron David de Rothschildの髪の毛からDNAを比較できないだろうか?というようなもの。
この珍奇な説が正しいと証明しているようなものではない(英語が不得手なため全文を理解できていないが、結局比較できていないようである。英語に強い方は是非邦訳していただきたい)。

エンゲルス、エリツィン、ポタニンについては根拠も特に紹介されていない。

 

■ロシアのオウム

講演ではエリツィン政権時代にロシアと日本が強くかかわった事件としてオウム事件を取り上げている。
過去に「911自作自演テロとオウム事件の真相」なんて本を出していたくらいだし、外せない話題なのだろう。

ロシアのオウム信者について、リチャード氏は故・石井紘基議員の発言を引用してくる。

ロシアにオウムが進出していきましたね。ロシアには五万人もオウムの信者がいたそうですが、オウムが行く前に統一教会が、ロシアに進出していました。ところが、そういう連中が、どうも何時の間にかオウム信者とすりかわってしまった。
(『オウム事件は終わらない』に収録されている対談からの抜粋のようである)

前後の文章がどうなってるのか不明なため、この発言がどういう意味なのか測りかねるところがあるのだが、リチャード氏はこの発言をほぼ文字通りに受け取り「ロシアにいた5万人のオウム信者は以前は統一教会信者だった」と考えているようである。
それが事実なら石井議員はどうやって確かめたんだろう。
ロシアで統一教会信者とオウム信者の名簿でもチェックしたのだろうか?

そして「統一教会→CIA宗教→つまりユダヤ権力」という等式の導きによって、「オウム=ユダヤ権力の手先」ということになるようである。

しかもこの大勢のオウム信者は「おそらく全部ユダヤ人」(07/12 8:45)で、その目的はハザールを再興することらしい。

まとめれば、5万人の元統一教会のオウム信者を装ったユダヤ人が十数世紀前に存在した国家を復活させるべく内乱を起こす、という計画だ。
何ともシュールな絵である。
これを計画した「金融ユダヤ人」は何を考えているのだろう?
イスラエルだけでも敵だらけだというのに。

 

■プーチン大好き

日本の前原誠司、中国の習金平、アメリカはヒラリー?
各国の次期首脳候補に失望しているリチャード氏だが、ロシアのプーチンには絶大な期待を寄せている。

それはもうベタ褒めである。

「僕はね、プーチンっていうのはすごく落ち着いてね、ステディな人間に見えるわけ。出自からいうとKGBだから、ロクな人間じゃないかと思うんですね。ところがね、本当にステディで、歩き方を見ていても自信にあふれてるでしょ。それはわかるわけ、私も同じような人種だから
(07/12 00:36 ※ここでいう「ステディ」とは「安定した」というような意味と思われる)

プーチンといえば、大統領就任早々エリツィンの汚職の刑事責任を一切問わないよう法律を定めたことで知られており、エリツィンに対して絶対的な忠誠を示したといわれている。

が、リチャード氏のこの件に関する理解は微妙に違う。
リチャード氏は「忠誠を誓ったから大統領になれた」ではなく、「汚職を追及しないという条件で大統領にさせた」と考えているようなのだ。
表現の違いは微妙で、これがどういうことなのかわかりにくいかもしれない。

「今回のユダヤ人」の章で触れたように、リチャード・コシミズ史観では「エリツィン=ユダヤ人」なのである。
ユダヤ人であるエリツィンにプーチンが忠誠を誓ったというのはリチャード氏個人にとっては都合が悪いのだ。
「ユダヤ人に忠誠を誓い、身の安全を保障した結果大統領の座を得た」となると、これはもう彼が普段から批判している“寸止めジャーナリスト” どころではない。

ちなみにプーチンが大統領の座を得た経緯について説明した後、リチャード氏はプーチンをこう評価している。

「エリツィンとうまーくくっついて、エリツィンのあとをついてエリツィンを助けながら、自分も上に上がっていったと。いや実に頭のいい上手なやり方。で、相手の弱みも握って」
(09/12 03:15)

可能な限り前向きにとらえようという努力は認めるが、あまりいい人間には聞こえない。

なんでこうもリチャード氏はプーチンに友好的なのだろうか?
思うに、プーチンの「独裁的と言われながらも強権をふるって国益のために戦う」政治的リーダー像はリチャード氏にとって一つの理想なのだろう。
リチャード氏自身、独立党を民主的な方式に換えようと提案してきた幹部たちを退け、上意下達の集団として独立党を築き上げてきたし、最近も自分に従わない意志を見せた小吹氏を出て行かせた。
リチャード氏の支持者である竹原元阿久根市長の政治活動があのようなスタイルになっていったのも偶然ではないのかもしれない。

彼がプーチンとエリツィンの関係を微妙に歪めてとらえているのは、「同じような人種」としてシンパシーを感じた相手にきれいなままでいてほしいからだろう。

 

■今回の名言

今回はある程度時間をかけて丁寧に見ていたせいか、名言を拾えたように思う

「考えてみれば、オウムの麻原たちがアプローチしていたのは、エリツィンの周辺にいた人物。エリツィン=エルシュタイン。エリツィンはユダヤの傀儡。ユダヤの傀儡と、オウムが結託したということ。これさあ、なんでリチャード・コシミズ以外は言わないの?」
(07/12 9:20)

それは「エリツィンがユダヤの手先」という根本の部分で躓いているからである。

「追い詰められてるんだよ!だからスチールパートナーズ ”泥棒パートナーズ”は、リキテンシュタイン社長は全部引き上げたんだから。もうスチールパートナーズは日本における投資をすべてあきらめて撤退したんですよ。つまり、ユダヤの撤退が始まってるんですよ、この国から。もし彼らに力が残ってるなら、まだサッポロビールに対する攻勢を仕掛けてるはず。それを完全にあきらめちゃった。と、いうことは我々の勝利、サッポロの勝利なんですよ」
(08/12 01:30)

自分は何もしてないくせに「我々の勝利」は随分と図々しい物言いである。

「部落問題について僕は差別云々ということを言いたくはない。そうじゃなくて部落っていうのは特殊な集団でしょ。ね、日本を代表するマジョリティじゃないんですよ。そして部落解放運動と左翼の関わり、われわれよく知ってるでしょ。左でしょ。で、部落と総連との関わりもみんな知ってるでしょ。非常に近い関係にあるでしょ。そんなところから出た人が日本の総理大臣になってよろしいんでしょうか?(聴衆「だめです」)当たり前でしょ?部落が悪いなんて言ってないよ。部落と共産主義のかかわりを言ってるんですよ。部落と北朝鮮のかかわりがあるから言ってるんですよ。そういったバックがある人が日本の外務大臣をやってること自体がおかしいんだよ」
(11/12 6:36)

「知ってるでしょ?」といわれているが、まったく知らない。「マイノリティ支配」の講演で聞けるのだろうか?
海老蔵の報道ラッシュのときに「歌舞伎、京の都の河原乞食、部落….このくらいの予備知識を持った上で海老蔵事件を眺めるならば、それなりに意味もあるでしょうが、」などとブログに書いてる人が差別の意図はないといっても、それはちょっと無理。

(質問コーナーにて「なぜ小沢氏や亀井氏はテレビに生出演などした際に『警察はアメリカに都合の悪い人間しかつかまえないのか』とかいったことを言わないのでしょうか?」という質問に対して)
「それを言ってしまうと、『どういう根拠でそういうことを言っているんだ』という風に、たぶん突っ込まれるんだと思うんですよ。『根拠のないことを言うな』と。政治家は根拠のないことを口にしちゃいけないという風な不文律がどっかにあるんだと思う」
(12/12 1:40)

その不文律はジャーナリストにもあると思う。

【2011.02.15追加】

「結局ね、我々がこれから100年200年の地球の歴史を作ってると思う。いま、まさに作ってる最中であると思う。それに参画できていることはみなさんにとって非常な幸福であると思うし、そういう共通の認識をもっているというだけでも素晴らしいと思う。で、とにかくこの日本という国が世界で唯一覚醒した国になって、で、世界を引っ張っていかなくてはいけないとおもうし、それだけの力量を持ってると思う」
(12/12 05:11)

「地球の歴史を作ってる」とは大きく出たものである。「共通の認識」というよりも「共通の妄想」という感じだ。

今回の動画はその情報の信頼性をちくちくとチェックするのに時間がかかってしまった。
しかも最も収穫を感じさせたのはそういうデータ的な部分ではなく、プーチンというかなり危ない政治家にシンパシーを強く見せるリチャード氏の態度というありさま。

2月になってまた精力的に動画をアップロードされており、これらをチェックするのは趣味とはいえ骨が折れそうだと思う今日この頃である。

 

■おまけ――

今回のテーマにちなみ、現在のロシアかプーチンについて書いてある本でも読んでみようと思って手に取ったのがこの本。

内容は第2次チェチェン紛争開戦のきっかけの一つにあった連続アパート爆破事件がFSBによる自作自演のテロだったと告発するもの。
石油利権を目的とした戦争を始めるために自作自演のテロを行う……。
状況だけなら相当に911自作自演説に似ているのだ。

個人的には911自作自演説はナンセンスな陰謀論と考えているが、こっちはそう簡単に切っては捨てられないところがある。
なぜなら、FSB側の『公式発表』を信じたとしても、少なくともリャザン事件に関するFSBの活動は違法行為だからだ(とはいえFSBは最終的に裁判所から「合法」という司法判断を引き出した)。

プーチンはそういう極めて危険な性格の特殊組織の長官を務めていたのだ。
そんな人物を「同じ人種だ」などとちょろいシンパシーで歓迎しているリチャード氏の姿は、まさに彼が普段揶揄している「イメージで物事をとらえてしまっているB層」丸出しである。

 

自分がこの本をなまじ嘘ではないと考えている理由がもう一つあった。
この本の共著者であるアレクサンドル・リトヴィネンコが、ポロニウム210を使って暗殺されていることである。

 

《参考動画》
2011.1.8リチャード・コシミズ「ロシア」北海道小樽講演会

《参考記事》
『ロシア・ユダヤ人実業家の興亡』田中宇の国際ニュース解説 リチャード氏が講演中に言った「7人の銀行家」ついて詳しく知りたいと思て検索したところ出てきた記事。リチャード氏も参考にしていた可能性が高い)
Was Stalin a Rothschild?』(TheTelegraph紙公式サイト
日本のメディア番組・記事は馬鹿が作っているのか?』(richardkoshimizu’s blog
石井紘基議員が、トー○凶会に暗殺されたワケが判るとオウム事件の本質が見えてくる。』(独立党公式サイトの『新聞もテレビも真実を伝えない時代に生きるために』よりリンク)

Wikipediaにおける以下の項目についての記事(リンク省略)
「ロシアの歴史」
「ハザール」
「日露戦争」
「ソ連8月クーデター」
「ボリシェヴィキ」
「明石元二郎」
「ニコライ2世」
「レフ・トロツキー」
「ヨシフ・スターリン」
「ウラジーミル・レーニン」
「フリードリヒ・エンゲルス」
「カール・マルクス」
「ボリス・エリツィン」
「ラーザリ・カガノーヴィチ」
「ラヴレンチー・ベリヤ」
「ゲオルギー・ジューコフ」
「石井紘基」
「エフゲニー・プリマコフ」
「ボリス・ベレゾフスキー」
「ウラジーミル・プーチン」
「ウサマ・ビン・ラディン」