カテゴリー別アーカイブ: 佐野☆自演乙☆博士

ブログのタイトルに毎回名前と肩書きを入れるから記事のタイトルがやたらと長くなってしまう……
そんな佐野千遥博士について

自演乙!!

と、いうことで自作自演お疲れ様でした。

一応、学位などいくつかの点についてはお返事させていただきます。

 

◆セントクレメンツ大学の学位について

佐野氏がセントクレメンツ大学で取得した学位が文学博士(Doctor of Letters)ということについて、佐野氏はこの学位が英連邦においてはPh.D.に相当するとのことですが、セントクレメンツ大学では「Doctor of Letters」について、以下のように書かれています。

St Clements University’s senior award is the Doctor of Letters degree. This degree is awarded for published works. A number of prominent business, political and educational persons have presented their works for this award. The following people have graduated from this program.

読む限り、出版物などの業績に対して贈られる学位のようですね。
佐野氏がこの学位を受けたのは、日本でいくつかの出版物を出していることに基づいているようですね。
セントクレメンツ大学の卒業者リストには別途「Doctor of Philosophy」もありますし、佐野氏がおっしゃるような「Doctor of Letters が Ph.D.に当たる」ということはないでしょう。

 

◆Wittfield University について

http://www.wittfielduniversity.org にいくらアクセスしても、オンラインの教育機関に興味がある人向けのリンクページしか出てきません。本当に私のパソコンがおかしいのでしょうか?

WFU1
WFU2
WFU3
こんなかんじでいくつかバリエーションはありますが、見た目が違うだけでどれも広告リンクですね。

まさかこの画面を見て「Wittfield Universityが現在も運営している」とおっしゃったのですか?

 

◆NASAの動画について

佐野氏が言うNASAの動画とはこれでしょうか。

Huge Sphere in Sun’s Corona!

この動画って、NASAが提供しているSOHOという太陽を映した様子を見られるサービスの画面を見ながら、動画のアップロード主のひとがいろいろ喋っている動画ですよね。

NASAの公式アカウントは「NASAtelevision」ですが、この動画のアップロード主は別のアカウントです。
NASAのサービスを基に作られている動画ですが、この動画をアップしたのはNASAではありませんし、しゃべっているのはNASAの解説員ではありません。

 

◆自演乙!!

そして今回の自作自演。
訴訟予告と自作自演でこちらを黙らせようとした良識のなさ、こんなすぐばれるような自作自演が通用すると考えている浅はかさ、非常に低次元で評価に値します。

インターネットで本名を公開して活動している以上、こういうことをやって発覚すれば、自分自身の評判に直接傷がつくことくらい想像に難くないでしょう。

バレる可能性というものを考えつく能力がなかったのか、それとも破れかぶれなのか知りませんが、この功績に対して鉄人堂妄語録からは佐野氏に「自演乙」の称号とペナルティを差し上げます。

これからは好きな時にご自分の肩書に「自演乙」を使ってくださって結構です。
当ブログの佐野氏関連のタグもそれに合わせてふさわしいものに変更させていただく予定です。
佐野氏の自演乙ぶりは当ブログの当記事が保証いたしますのでご心配なく。

当方はTwitterやFaceBookなどのソーシャル・メディアにアカウントを有していないため、このブログでのみの発表となりますがご容赦ください。

またペナルティとしては、このようなマナー違反を犯した佐野氏のコメントを禁止させていただきます。
今後、佐野氏のコメントがあった場合は基本的に削除の対象とさせていただきます。

忙しい人は最後のまとめから読んでください

8月9日に書いた『維新新進党と「博士」』について、当該記事に鈴木氏自身からのコメントをいただいていましたが、それとはまた別に佐野氏のブログ「フリーエージェント世界革命を提唱するフリーエージェント大学ロシアの有名人・ドクター佐野千遥教授」において、指摘・反論がありました。
Zingoroh鉄人堂妄語録氏の私に対する非難の勇み足1!ロシア・スミルノフ学派Dr佐野千遥
Zingoroh鉄人堂妄語録氏の私に対する非難の勇み足2!ロシア・スミルノフ学派Dr佐野千遥

また、鈴木氏のブログ「維新新進党公式ブログ・維新新進の心」においても佐野氏の文章+鈴木氏の見解がでています。
こちらの内容は『維新新進党と「博士」』に寄せられている鈴木氏の2つ目のコメントとほぼ同じです。
とあるブログについて

 

◆佐野氏の記事について

最初に断っておくべきことは、記事の中で「Zingoroh鉄人堂妄語録氏(Twitter ID: bekkoame00)」という紹介をされていますが、わたしはTwitterアカウントをもっていません。どなたか別の方のアカウントです。

 

まずはセントクレメンツ大学の認定について、アメリカでの認可を受けていないが、第三世界のいくつかの国で認定を受けているという点について書かせていただきます。

この話は確かに嘘ではありません。
私の調べた限りでは、ニウエ、タークスカイコス諸島といった南の島や、暫定ソマリア政府、ザンビアといった発展途上国で認定を取っているようです。
先進国ではスイスでとっているような情報もあるのですが、スイスで認定を受けている科目がビジネス系のいくつかに限定されているようです。
この他、テキサス州の否認定校リストによれば、オーストラリア、ボツワナ、ガーナ、ウガンダ、ナミビアといった数か国が「Loction」として挙げられており、これらの国でも認定を取っている可能性があります(ただし、Wikipediaの記事によれば、オーストラリアでは上院議員によって”Degree mill”と指摘され、議論になっているようです)。

ですが、アメリカのオレゴン州やメーン州での認定を受けていないということは以前の記事で言及したとおりですし、テキサス州の否認定校リストにも掲載されています(テキサス州のリストには「Institutions Whose Degrees are Illegal to Use in Texas」と明記されている)。
くわえて、佐野氏自身が書かれた『エントロピー単調増大現代科学テクノロジーの残虐性と堀江様へ学位取得提言。ロシアの有名人佐野千遥』の記事においては「このセント・クレメンツ国際大学は未だ日本の文部科学省に認定されておりません」と書かれているので、セントクレメンツ大学が日本での認定も受けていないということは、佐野氏自身も認めているところで間違いないでしょう

日本やアメリカ、オーストラリアといった先進国で公式に認められておらず、南の島やアフリカの発展途上国でしか通用しないという学位にはどれほどの価値や重みがあるのでしょうか?
佐野氏は東京大学出身とのことですが、東大で取得された学士号についてはアメリカでもどこでも通用するでしょうし、「東京大学出身」と名乗ることには異存はありません。
当然ながら東京大学の分校がアメリカにないからといって、アメリカの非認定校リストに載ってたりはしません。
しかし、日本で認められていない教育機関で取得した博士号をもとに日本国内で「博士」を名乗るのは不適切でしょう。
名乗りたければザンビアやソマリアなど、セントクレメンツ大学を認定している国の中でどうぞ。

それともう一つ。
2001年にセントクレメンツ大学で数理物理学の博士号を取得したというのは本当でしょうか?
同大学では博士号を取った卒業生リストが公開されていますが、そのリストには「教育」「法律」「財務管理」「経営」「イスラム哲学」「哲学」「文学」といった文系の学科しかありません。
佐野氏は2001年卒業の文学博士として記載されていますね。

Dr Chiharu Sano has been awarded a Doctor of Letters degree from St Clements University.

文学の博士号しか取っていないのに、プロフィールに「2001年 英国系セント・クレメンツ大学で数理物理学の博士号取得」と書くのは不適切だとおもいます。

 

あと、ウィットフィールド大学についてですが、書かれている内容について疑問を感じざるをえません。
通信制の大学で、イギリスでは教育活動をしており、最近アメリカでも認定されたオンライン博士号コースがあるとのことですが、それらしいサイトの存在が確認できません
記事中にリンクを貼っていただければよかったのですが、リンクもありませんでしたので「wittfield university」、「whitfield university」などの語で検索をかけてみてもたいした結果が出ません。
唯一「Wittfield University, online degrees Bachelor’s, MBA Master’s PhD 」というサイトは見つかるのですが、プログラムの学費について書かれたページだけで、他の項目はクリックしても何も表示されない状態です。
この学校は本当に現在活動しているのでしょうか?それともスペルが違うほかの学校でしょうか?

 

次に佐野氏が「Zingoroh鉄人堂妄語録氏の私に対する非難の勇み足2!ロシア・スミルノフ学派Dr佐野千遥」において、示しているウェブサイトについてですが、これが「ロシア科学アカデミー・スミルノフ学派」に所属している人のリストなのでしょうか? ロシア語を読むことはできませんが、翻訳ツールを使って読んでみたところ、違うように思えます。

佐野氏が師事を仰いだというアナトリー・スミルノフ氏が載っているのは間違いありませんが、他のメンバーにはホメオパシーや鍼などを扱う医師や音楽家、作家、建築家かつカメラマンなど、物理学者や数学者とは異なるいろんな肩書きを持った人がそろっています。
このサイトは「ロシア科学アカデミー・スミルノフ学派」ではなく、「国際科学者クラブ」とでも呼ぶべき団体ではないでしょうか?(団体について説明しているページに掲載されている同団体のマークには「International Scientists Club」と英語で書かれています)。
これは日本でいう「日本物理学会」のような正統性を持った学術団体なのでしょうか?
それとも、登録料を取ってもっともらしく「国際科学者クラブ会員」の肩書を名乗る権利を売る、信頼に値しないような見せかけの団体なのでしょうか?

また、さらにいえば、普段名乗っている「ロシア科学アカデミー」というのは、この団体の名称を和訳してのことならば不適切に思えます。
ロシアには「Russian Academy of Sciences」という団体があり、「ロシア科学アカデミー」と日本語で称せられるべきはむしろこちらの団体でしょう。
佐野氏はこちらの団体にも所属しているのでしょうか?
それとも「International Scientists Club」のことを「ロシア科学アカデミー」と称しているのでしょうか?
もしも後者であるならば明らかに誤訳ですし、人々の誤解を招くものです。

 

また、以下の文章について述べさせていただきます。

Zingoroh鉄人堂妄語録鉄人堂妄語録さん、貴方は数学や物理学がお分かりにならないなら上記引用したような非難は口になさらぬ事です。あなた自身の品位が疑われます。

もし分かるということならば、批判する前に反エントロピー数理物理学から出発して、全新厳密自然科学・人文科学・社会科学体系を展開している私のアメーバ・ブログ http://ameblo.jp/allahakbar231/
を良く熟読してください。丸4,5日は掛かります。

「物理学や数学がわかるなら、反エントロピー数理物理学や全新厳密自然科学・人文科学・社会科学体系を理解できる」と言わんばかりの文章ですが、同意いたしかねます。

私の記事『維新新進党と「博士」』の元々の指摘は、「佐野氏は数理物理学の博士を名乗っているが、その学位は非公式な教育機関で取得したものであり、まっとうな物理学者としての専門性を有しているか疑わしい」という事です。
もしも佐野氏がまっとうな物理学者でなく、その研究や理論が疑似科学的なものであれば、素人はもとより、物理学や数学の見識がある専門家でも「何を言っているのかわからない」ということになるでしょう。

佐野氏が訝るとおり、わたしは専門的に物理学を学んできた人間ではありませんが、それでも佐野氏の論文に登場する「エーテルエネルギー」や「エーテル繊維」といった単語が、現代物理学には存在しない造語であることくらいはわかりますし、「今この章において、霊魂・霊とはエーテルである事が明らかとなった。カトリックにおいて「父と子と聖霊」言われる「聖霊」、イスラムにおいてもコーランの中で語られる「聖霊」とは、やはりエーテルである。」という文章が現代物理学の世界で受け入れられてないだろうことも分かります。
太陽から新惑星が誕生したということをNASAが発表していないということも分かります。(そんな天文学上極めて重大な事件が起きたならば、佐野氏のブログでしかその話が読めないなんてことはないでしょう)。

物理学者としてのまともな博士号を持っておらず、正統な学会を謗って独自の「物理学」を唱えている佐野氏を私は物理学の専門性を有した人間とはみなしません。

そんな佐野氏に「物理や数学がわからない」と言われても痛くもかゆくもありません。

 

最後にこのブログについてですが、もともと多くの記事(主にリチャード・コシミズ氏の陰謀論についてですが)において科学的側面から書いた文章はごく少ないです。
佐野氏の表現した「ジャーナリスト的に百科事典的情報を集め評論しているに過ぎない」は概ね正しいと思います。
科学云々の話を持ち出さなくても人工地震説を含む陰謀論の瑕疵を批判することは十分可能で、過去の当ブログの記事はそういうものが大半です(それに今回の件でいえば、佐野氏の博士号が公的に認められているかどうかについては「科学的見地」の話ではないでしょう)。

ただしリチャード・コシミズ氏の陰謀論がメインなので、HAARPについてはほとんど触れておりませんし、FEMAについて書いたことはありません。

「価値の創造が皆無なのでは、と批評されたら貴方は何と答えますか?」とのことですが「趣味ってそんなものでしょ」と答えます。

「デタラメやトンデモだとわかりきったものをつぶさに調べる」なんていうのは大体の人から見たら「無駄なこと」です。
「トンデモなものについて調べて文章を書く」ということを趣味としてやっているだけなので、それが無価値な仕事かどうかなど気にしていません。

ブログに載せるものなんてそんなものが大半なんじゃないですか?
現代物理学をひっくり返すほどの論文をなぜブログに掲載するだけで、「サイエンス」や「ネイチャー」に掲載させようとしていないのか、こっちがききたいくらいです。

 

◆鈴木氏の記事について

最初にかかせていただくことは、完全な連絡事項です。
鈴木氏はコメントのたびにWordPressのアカウントをわざわざ登録していらっしゃるようですが、WordPressは専用のアカウントを取得しなくてもTwitterアカウントなどでコメントを投稿できるため、Twitterアカウントをそのまま使用していただければ面倒がなくて済みますし、「成りすまし」の類を防止するのにも有用ですので次にコメントされることがあれば、是非ご活用ください。

とりあえず『維新新進党と「博士」』に投稿されたコメントはいずれも鈴木氏本人によるもので間違いないと判断しています。
最初のコメントのアカウントは維新新進党のメールアドレスで取得されていますし、2つ目のコメントは内容が『とあるブログについて』とほぼおなじですが、コメントの方がブログ記事よりも先に投稿されているので、誰かがなりすましてコピペした、というようなものではありません。

維新新進党公式ブログ・維新新進の心」の『とあるブログについて』に書かれていることとコメントはほぼ同内容ですので、まとめてかかせていただきます。

 

佐野氏に関するものはすでに上に書いたとおりですので、残りの人工地震説などについて書きます。

大勢の小学生を乗せているから深海で工作を施すのは無理」と考える方が無理がありますし、この考えは「あの人は政治家の大先生だから、賄賂など貰った事がないだろうし、犯罪に手を染めるような人では無い。」というある種権威主義的な盲信に近い物を感じますし、「人工地震の揺れはほとんど人の感じることができないレベルのものである。」というのも大きな間違いで、1984年3月11日の神奈川県小田原市で行った人工地震の実験一つをとってみても「震度1の予定が4~5になってしまい、新幹線のダイヤが乱れた」と翌日の読売新聞の朝刊の新聞記事にもなっております。

まず地震発生時に「ちきゅう」が大勢小学生を乗せて八戸港にいたという件ですが、私がこの点で言っているのは「子供がウソをつくはずがない」とかそういう盲信ではなく、「ちきゅう」が三陸沖で穴を掘って地震を起こす一連の作業を大勢の部外者を乗せた状態で行うのは目撃されるリスクが高まるだけだし、距離的に不可能ということです

見学のために乗り込んできた小学生(&引率者)は部外者で、破壊工作を目撃される恐れがあります。
作業そのものを見られることがなかったとしても(折角の「ちきゅう」見学で掘削システムを見学しないなんて勿体ないですが)、八戸港を出て三陸沖まで延々船旅してたらバレてしまうでしょう。何時間かかることやら。
「ちきゅう」八戸港を離れる様子は船に乗っている子供たちだけでなく、その時八戸港にいる大勢の人間に目撃されてしまうでしょう。鈴木氏がビデオをにとった通り、「ちきゅう」は掘削システムのおかげで独特の外観をして目立ちます。
ヘタをすれば外部者に何らかの決定的瞬間を目撃される恐れがあるのに、なぜわざわざ部外者を大勢乗せて破壊活動を行う必要があるのでしょうか?
陰謀発覚のリスクが高まるばかりで、それを上回るようなメリットがあるでしょうか?

後半の「人工地震の揺れ」については鈴木氏の認識は誤っています。
わたしが「揺れを感じないほど弱い」といったのは「ちきゅう」が地殻を探査するために必要とする人工地震についてです。

1984年の人工地震というのは「ちきゅう」の話ではないでしょう。「ちきゅう」が作られたのは阪神大震災よりも後です。
なぜ1984年に陸地で行われた人工地震をもとに、2011年に掘削船が洋上でおこす人工地震の揺れを説明するのでしょうか?
私は文中「その人工地震の揺れはほとんど人の感じることができないレベルのものである」と書いています。
ここでいう「その」は「ちきゅうで行う調査のための」という意味です。
指示語を無視して拡大解釈をしないでください

そもそも「ちきゅう」は震動の伝わりを感知する装置を積んでいるだけで、人工地震そのものを起こすためのエアガンは別の調査船が積んでいます。
エアガンを積んだ方の船が「ちきゅう」と一緒に船旅をしているのなら、それもまた大勢の部外者に目撃される恐れがあるでしょう。

そしてこれはブログの記事の方に書かれている文章ですが、

東日本大震災の震源地付近ではわずかな時間の間(およそ1時間)の間に多数の地震が発生しています

し、東日本というくくりで言えばM7以上の地震が4回発生しているようです。

1発目:14:46 — M9.0
2発目:15:08 — M7.3(1発目から22分後)
3発目:15:15 — M7.3(2発目から7分後)
4発目:15:25 — M7.4(3発目から10分後)
http://www.fastpic.jp/images.php?file=3743301684.jpg

これで何を言いたいのかさっぱりわかりません。もっと具体的に文章を書いていただきたいです。

鈴木氏がこれを「不自然と感じた」から人工地震といいたいのでしょうか。

これだけ見て自然か不自然か私にはわかりません。
今回の地震が日本観測史上初の、前例のない大地震で、その余震がどれくらいの頻度・規模で起こるのが自然なのか、その判断基準を持ち合わせていないからです。その程度には無知の知を持ち合わせています。

「jingoroh氏は批判や否定をする際にはもう少し物ごとを調べると言った事と、主観や思い込みに頼り過ぎない事が大事なのではないかと思います。」などとおっしゃっていますが、上記の4つの余震をみただけで人工地震と判断したり、そうする能力が自分にあると考える方がよほど「主観や思い込みに頼り過ぎ」でしょう。あとHNのスペルを間違ってます。

 

佐野「博士(文学)」についてのまとめ

  • 佐野氏の博士号は日本では使えないもの。それは佐野氏自身が過去にも言及している。
    にもかかわらず、日本で博士を名乗るのは不適切。
  • 佐野氏がセントクレメンツ大学で取得した博士号は文学だったので、プロフィールに「セント・クレメンツ大学で数理物理学の博士号取得」と書くのは不適切。
  • 博士を名乗りたければ、セントクレメンツ大学を認定をしているニウエやタークスカイコス諸島やザンビア、ソマリアといった国で博士(文学)を名乗るべき。
  • 「スミルノフ学派」が実在するという証明として挙げられたリンク先のリストは「国際科学者クラブ(International Scientists Club)」とでも呼ぶべき団体のリストで、「スミルノフ学派」が実在する証明になっていない。
  • 「ロシア科学アカデミー・スミルノフ学派」の「ロシア科学アカデミー」とは「Russian Academy of Sciences」のことなのか、それとも「International Scientists Club」のことをそう訳して呼んでいるのか不明。「Russian Academy of Sciences」に所属しているのでなければ、「ロシア科学アカデミー」を名乗るのは不適切。
  • 日本で認定されていない大学の文学博士号を取っただけなのにもかかわらず、物理博士を自称する佐野氏は十分「怪しい人」であるし、物理学の専門性を備えていないとみなすのは当然のこと。
  • 自称数理物理学者にすぎない佐野氏が唱える独自の物理学を理解しろという無茶な要求など付き合っていられないし、それで科学の見識がないと言われても痛くもかゆくもない。

佐野氏や鈴木氏からの反応に応えるかたちで調べた結果、佐野氏の博士号だけでなく数理物理学者としての専門性も信用に値しないものと分かりました。
この先、佐野氏がいくらご自分の物理理論について講釈を垂れようがいちいち相手にするつもりはありません。
「反エントロピー数理物理学」、「全新厳密自然科学・人文科学・社会科学体系」については「International Scientists Club」の閉じた世界の中で好きに発表でも拍手喝采でもやったらよろしいでしょう。
学位や肩書について、検討に値する反論等あれば対応は致します。

【2012/09/11】佐野氏からの指摘により、「アナトミー・スミルノフ氏」と誤入力していた箇所を訂正いたします。
正しくは「アナトリー・スミルノフ氏」です。

【2015/12/4 追記】
最近、佐野”博士”と飯山一郎氏との諍いから、当記事に注目が集まっていますが、この記事を書いた当時から現在に至るまでの間に、わたくしzingorohの佐野氏の学位に関しては若干ながら変化があるため、その点について追記をしておきます。

「Doctor of Letters」を文学博士と訳した点ですが、これについては正確とはいいがたいものです。
「文学博士」はWebの辞書サービスなどをそのまま使用した際に出てくる和訳です。
語感としては「文学の博士号」ともとれるものですが、それはDoctor of Lettersの実際の性質を表せているとはいいがたいものです。
実際には「Doctor of Letters」は、高い功績を上げた学者に贈られる名誉学位であり、Ph.Dよりも高い学位ともいえます。

しかしながら、通常「Doctor of Letters」は社会科学系の学問で高い功績を残した学者に与えられるものであり、自然科学系の学問の専門家を自称する佐野”博士”には「Doctor of Science」が(その功績や能力が本物であれば)贈られるはずです。
セントクレメンツ大学は著作を出していることを根拠に「Doctor of Letters」を授与したようですが、これは一般的な「Doctor of Letters」とは異なる運用に思えますし、そもそもセントクレメンツ大学が非認定校であるという点には変わりがありませんので、記事としての結論はほぼ変わりがありません。

ですが、このたび当記事の注目が高まり、それに伴って不正確な認識が広まることは当方としては好ましくないと考え、追記をさせていただきました。

維新新進党と「博士」

「『近いうち』ってなんだよ、お父さんの『遊園地はまた今度な』っていう口約束とどっちが信憑性あるんだよ」という心境の今日この頃。

解散になって選挙となったあかつきには、出馬するかもしれない維新新進党の面白さを紹介。

 

◆鈴木誠司という人

維新新進党を主宰している(党首にあたるのだろうか?)鈴木誠司氏について、当方は「行動力が非常に高いものの、思慮分別に欠ける」と評価をしている。

元々音楽活動をやっていたようだが、2011年3月の東日本大震災で人工地震兵器説にどっぷりとつかり、そのまま政治活動に入り維新新進党を立ち上げている。

人工地震説にまんまと躍らせれて「ちきゅう」号に突撃取材(フェンス越し)を敢行し、その様子をYOUTUBEで公開したり、永久機関の研究に手を出したり、年収1億円を稼ぐノウハウが学べるという情報商材の紹介をしたり(現在では当該の記事は削除されている。何があったのだろう)と、普通の人なら二の足の踏みそうなことをガンガンやってのけている。

問題はどれも「そこにシビれる憧れるゥ!」とはならないことであることだ。

 

「ちきゅう」号については地震発生当時に青森の八戸港で大勢の小学生を乗せており、宮城県の三陸沖で地震を発生させたと考えるには無理がある。
また、人工地震論者が取り上げる「ちきゅう号関係者が人工地震について言及」したことは間違いのない事実であるが、その人工地震の揺れはほとんど人の感じることができないレベルのものである。大地震とは程遠い。

永久機関についてはあまり言えることはないが、この概念は自然科学の法則を無視しているアイデアのため、実現するとは思えないし、実際に特許庁で特許を取ることはできない。

1億円を稼ぐというのは……自然法則に反してはいないかもしれないが、そんなうまい話があるとは思えないし、そんなビジネス手法を学べる講座が1万円ちょっとで学べるというのも信じがたい(年収1億とは程遠い職業の専門学校や資格の講座だってもっと受講料がかかるぞ)。

そんな鈴木氏は、リチャード氏のような発信する側の人間というよりは受信する側の人間で、泉パウロ氏のように何でもかんでもとにかくなんとなく信じている、という感じがうかがえる。

そんな鈴木氏のブログ「維新新進党公式ブログ・維新新進の心」にたびたび登場する佐野千遥という人物がまた輪をかけて、面白いのである。

 

◆佐野千遥「博士」

鈴木氏はリチャードコシミズやベンジャミンフルフォードといった陰謀論者から影響を受けているが、それ以上に佐野千遥という人物の影響を受けている。
鈴木氏のリチャード氏やベンジャミン氏に対する接触は、大体の場合において何らかのメディアを介しているが(リチャード氏の講演会に顔を出したことはあるようだ)、佐野千遥氏とは一緒に動画を撮ったり、彼のやっている「フリーエージェント大学」というものに参加したりと、現実にかなり深い交流があるようだ。

では佐野千遥という人は一体どういう人物なのか。
佐野氏の公式ブログ「フリーエージェント世界革命を提唱するフリーエージェント大学ロシアの有名人・ドクター佐野千遥教授」(「ロシアの有名人」という自称はなんなのだ)にある自己紹介文には以下のように書かれている。

世界史的数学難問4問解く、2012年3月太陽表面から新惑星誕生を科学的に予言、12年3月NASA発表で実現、誤謬数学分野論証、反エントロピー全新厳密自然人文社会科学体系創出、永久磁石永久機関モーター実験、資本主義主力株式会社を覆すフリーエージェントによる世界革命提唱、社会正義実現の為、軍事まで含め世界革命戦略手順を提起

なんだかすごく、よくわからない言葉にあふれている。

「ロシア科学アカデミースミルノフ学派」という物理学の学派に属してもいるようだが(といっても他にそんな学派に属している人が見当たらない)、「フリーエージェントビジネス」というビジネスモデルや惑星の誕生など専門外と思われるものに手を出しているほか、専門分野のはずの物理学でも永久機関に手を出すという無茶をやってのけている。

率直に言って「怪しい人」である。

こうなってくると、当然ながら彼の経歴や専門性を疑ってかかるべきだという考えが持ち上がってくる。

そんな「怪しい」佐野氏の専門家としての経歴は以下のとおりである。

2002年 (至現在)セント・クレメンツ国際大学 物理学教授
2001年 英国系セント・クレメンツ大学で数理物理学の博士号取得
2002年 ロシア科学アカデミー・スミルンフ物理学派論文審査員となる
1999年 英国系ウィットフィールド大学でコンピュータ科学人工知能の博士号取得
1991年 (~1993年)University of California、 Irvine人工知能研究所で確率論批判・学習システムの研究
1988年 (~1991年)世界の認知科学の権威ロージャー・シャンクのCognitive Systemsのデータベース研究所IBSで自然言語処理研究
1986年 (~1988年)欧州先端科学研究プロジェクトESPRITにESPRITディレクターとして仏Telemecanique研究所より参加(生産ラインへの人工知能導入の研究)
1985年 西独ジーメンスのミュンヘン研究所で生産ラインへの人工知能導入の研究
1982年 (~1985年)[仏国]世界一速い列車TGVのメーカーAlsthom社の知能ロボット研究所
1981年 (~1982年)[仏国]グルノーブル大学院、ソルボンヌ大学院で通訳の国家免状取得
1980年 (~1981年)[スペイン]マドリード大学院で言語学履修 西国政府給費留学生
1971年 東京大学基礎科学科卒業(数学・物理学専攻
講演依頼.com 佐野千遥氏プロフィールのページ より)

1971年に東大を出てから1999年に博士号を取得するまで28年かかっている。
博士号は博士課程在学中に学位審査に合格して授与される課程博士と、在学しないまま(課程修了後?)授与される論文博士とあるようだが、いずれにしたって28年は並はずれて時間が空いているように思える。
博士号を持っていない状態でいろいろな研究に携わっているようだが、どれほど重要な役割を任せてもらえるのか、疑問である。

上記経歴では博士号取得は1999年のウィットフィールド大学だけしか記載されていないが、別の経歴について書かれたページを読むと、2001年にセントクレメンツ大学で物理学の博士号を取得したと書かれている。スミルノフ学派云々はこちらの博士号からきているようだ。

 

ここで注目すべきは佐野氏が学位を取得した学校になるが、結論から言うと「ウィットフィールド大学」と「セントクレメンツ大学」の二校は、非認定校である
ウィットフィールド大学(Wittfield University)、セントクレメンツ大学(Saint Clements University)はいずれもオレゴン州やメーン州の制作した非認定校リストに名前が載っている。
メーン州が出した非認定校リストではセントクレメンツ大学は「Degree mill.」とコメントされており、この学校がいわゆる学位商法の学校であるとされている。
ウィットフィールド大学についてはすでに閉校となっており、この世に存在していない。

こういう大学で取得した学位というものは、公には認められておらず、取得した人間が専門性を持った人間であることをなんら証明しない。

佐野千遥氏は「博士」を名乗っているが、それは公式な肩書ではなく自称の領域を出ないということである。
もちろんそんな学位商法の大学で教授を務めているからといって、一般的な大学教授とは天と地ほどの開きがある。

 

自分好みの話であれば何でもかんでも安易に信じる傾向にある党首と、ハリボテの学位と教授職の肩書をぶら下げている「博士」によって支えられている維新新進党。
これからもちょっと目が離せない物件だ。

とりあえずは「フリーエージェントビジネス」とやらで衆院選出馬に必要な供託金300万円を稼ぎ出していただきたいものである。

 


《参考サイト》

維新新進党公式ブログ・維新新進の心

フリーエージェント世界革命を提唱するフリーエージェント大学ロシアの有名人・ドクター佐野千遥教授

世界を変える!佐野千遥博士の永久磁石永久機関モーターを完成させよう!

フリーエージェント大学・ロシアの有名人・佐野千遥博士

《参考記事》
年収1億円プログラム

講師詳細プロフィール』(講演依頼.com より)

オレゴン州非認定校リスト

メーン州非認定校リスト