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「たくさんあるであろう陰謀の証拠」もとりあえず放置で

東北関東大震災。

被災者の皆さんにお見舞い申し上げます。

無事で、ほぼこれまで通りに生活できる身としては、パニクって買いだめに走ったり、いい加減な情報に踊らされることなく日常を維持し、国の経済状態も含めた復興が一日も早くなされることを祈るばかりである。

この大震災をおおむねの人間の予想を裏切ることなく陰謀と認定したネットジャーナリスト リチャード・コシミズ。
非常識極まりないデマツイートが流されるきっかけとなったことは前回の記事で書いたとおりである。

リチャード氏はその後、3月16日からは過去に類を見ない超ハイペースで記事を更新。

今回の地震は金融ユダヤ人による人工地震テロで、その地震は純粋水爆によって引き起こされた。また純粋水爆の起爆には多量の電力が利用され、計画停電はそのためのもの。つまり東京電力も陰謀に加担しているのだと主張している。

3月10日の記事では「体調を崩し一週間から10日くらい入院し休養をとることとなりました。」となっており、現在どこでこれらの記事を書いているのか不明だが、16日から異常なペースで記事を書きだしたことを考えると、16日か15日には(自主的にかもしれないが)退院した可能性は高い。
3月16日に11の記事、17日に18、18日に16、19日に22、20日に10の記事を公開している(21日は午後0時現在で16) 。
と、いってもそれほど長い文章ではなくて、表だけの記事やコメント欄に寄せられたものを転載しただけの記事にタイトルをつけただけのものも少なくないので、それほどの情報量ではない。

記事の更新ペースが速く数も多いが、先に述べたように記事数の多さに反比例して中身は薄まっている(と思う)ので、まとめてみたいと思う。

 

◆ユダヤ人を監視せよ-奔走する信者

3月14日の記事『首都圏在住の欧米人のかた、知り合いのユダヤ人の方の動向を監視してください』にてユダヤ人が人工地震をおこすと発言、「ネットで大騒ぎしてください」と独立党員たちに呼びかけている。
また、海外向けに英語版も熱心に(?)書き、世界に向けて恥をさらすための努力も怠っていない。

これらの努力の結果、前回の記事に挙げたツイートの日本語版・英語版の発信、在日外国人向け生活情報サイトへ書き込みYouTubeに動画を投稿Yahoo!知恵袋にリチャード氏の記事の転載と、独立党員のなりふり構わない姿がさまざまな箇所で散見された。探せばもっとあるのだろう。

また、人工地震テロはユダヤ暦と連関しているとも主張。
今年は3月20日がユダヤ教のピュリム祭(purimと表記。プーリーム、プーリムとも読む)にあたるため、20日に計画があるようなことをほのめかしている。
こういうものの考え方や「知り合いのユダヤ人に異変はありませんか?」といった書き方をしておきながら、反ユダヤ主義ではないだの、敵はあくまで金融ユダヤ人だなどといっても説得力はない。

 

◆人工地震-雲を見ればわかる

今回の大震災が「何かおかしい」とリチャード氏は震災の翌日、3月12日の時点から言っていた。

この記事が書かれた時点では発表がなかったわけだが、今回の震災は阪神・淡路大震災を超える戦後最大の死者数を出し、日本観測史上最大となるマグニチュード9を示した文字通り「未曾有の」大震災だったのである。

よって、過去に例を見なかったこの震災が「我々の知っている地震とは違うような。」という感想を抱かせてもそれ自体は少しもおかしくなかったわけである。

ただその感想が「自然災害ではない」という考えに陥ってしまうあたりがさすが(というかやっぱりというべきか)リチャード・コシミズである。

このあと「東京で人工の大地震がある」「静岡の地震は人工のものだ」などと言い出し、結局震度3,4クラスの余震でさえ人工地震であると言い出すようになってしまう。

リチャード氏の主張によると人工地震は以下のような手順によって行われたものであるらしい。

  1. 地面に10㎞程度穴を掘る。この作業は海底であっても深海掘削船を使用すれば可能な深さである。
  2. そこに核兵器をいれる。潜水艦から核弾頭をつけたバンカーバスターを打ち込む。
  3. 地下で核弾頭が爆発する。
  4. 地震が起きる。

そしてこの人工地震に使われた核爆弾は、「純粋水爆」であるという。

純粋水爆云々については次章に回すとして、この人工地震計画についてツッコめるところにツッコんでおこう。

深海掘削船について
リチャード氏の記事によれば、この時利用された深海掘削船は地球深部探査船「ちきゅう」であるという(『10キロの深さをボーリングできる日本の船。その穴に何を投下するんですか?』)。

だがこの「ちきゅう」、ばっちり被災しているのである。それも子供連れで。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110312-OYT1T00581.htm

探査船見学の児童48人、海自ヘリで無事救助

下北半島沖の掘削調査のため青森県・八戸港に停泊していた地球深部探査船「ちきゅう」の船内見学中、津波を避け、沖合に避難し、自力航行できなくなっていた同船の同県八戸市立中居林小の児童48人は12日午後1時半過ぎ、海上自衛隊のヘリで約24時間ぶりに救助された。

男子児童(11)は「船にいたら本当に大丈夫なのか心配で怖かった。無事に帰ることができ、うれしい」と安堵の表情だった。

(2011年3月12日18時37分  読売新聞)

目撃者ともなりかねない子供たちを48人(+引率する大人)も載せたまま謀略活動に精を出していたとでもいうのだろうか(それとも子供たちも陰謀側?)。

また、「ちきゅう」が海ほたるあたりに停泊しているともリチャード氏は書いているが、実際には被災後八戸港に停泊し、18日から室蘭へ向けて出港した模様である。

バンカーバスターについて
核弾頭をつけたバンカーバスターを打ち込むという方法。
「核弾頭搭載のバンカーバスター」がまだ開発計画の段階であることに目をつぶったとしても厳しいように思える。

バンカーバスターは地中貫通爆弾とも呼ばれ、地中にある敵司令部などを攻撃するための爆弾である。
Wikipediaによると、イラク戦争で用いられたバンカーバスターGBU-22の性能は「地表から30m、あるいは鉄筋コンクリートを6m貫通できる」というもの。

海面下10㎞にある岩盤を攻撃するには明らかに役不足である。
忘れてはいけないが、掘削によって10㎞の長さの穴が開いていたとしても、そこはすべて海水(あるいは泥水)で満たされているのである。空間がぽっかりと10㎞分空いているわけではない。

それともこの計画のために10,000mの水をかき分けながら進み、その強力な水圧にも耐えうる丈夫なミサイルを作ったのだろうか?そんなミサイルは多分バンカーバスターとは呼ばれない。

地下の核爆発について
地面の下で核爆発を起こすと地震が起きる。

しかし現在では発生した地震が自然の地震か人工の地震か区別する技術が確立されている。
だからこそ北朝鮮やインド、パキスタンの地下核実験を諸外国が知ることができているのだ。

今回もし地下で核爆発がおこっていたとするなら、それを検知しているはずである。
検知しうる立場にあるのは日本の気象庁のみではないだろう。
ロシアや中国、韓国などが気づくはずである。

 

こういった難のある(軍事や地震に詳しい人などが指摘すればこんなものでは済まないはず)人工地震計画を主張するからには、求められる証拠というものも相当強力なものが必要となってくる。

が、リチャード氏の示した証拠というのはどんなものだったであろうか?

証拠その1:「同緯度・同経度での地震がこんなにある」というデータ
3月19日の記事「311CFRテロ:定点・(同緯度・同経度)反復人工地震データ」「311CFRテロ:続き」では観測データが羅列されている。
一見すると同じ場所で地震が群発しているという印象を受ける。

しかし、このデータは正確さを欠いた不完全なものである。

気象庁のデータなのかと思って気象庁にある「毎日の地震活動」の「震源リスト」と見比べてみるとこれが微妙に違う。
気象庁の出しているデータと比べて、リチャード氏が提示しているデータは位置情報、震度、マグニチュードがもっとざっくりとしたデータなのだ(気象庁のデータであれば緯度・経度が秒単位まで示されている)。
興味がある人は、リチャード氏の提示したデータの日付と時間を基に、気象庁の「毎日の地震活動」の「震源リスト」と比較してみればいいだろう(ただし気象庁のデータは今のところ3月12日までしか出ていない)。

リチャード氏の出してきたデータそのものがウソや捏造だとまでいうつもりはないが、精査前の厳密さ・正確さに欠けた状態のデータを列挙して「科学的解析」などと名乗っても恥ずかしいだけである。
2011/3/29追記精度の高いデータで見てみる「定点反復人工地震」』にて、リチャード氏のデータを気象庁発表のデータと入れ換えた表を掲載しました】

それと数が多すぎる
こんな数の地震のほとんどが人工地震だとしたらあまりに忙し過ぎるだろう。一体核兵器を何発用意しなくてはいけないのだ。
しかもそれで起きる地震は震度4以下が大半。効率が悪すぎる。

内陸部が震源であるデータも提示されているが、国内で陰謀組織がボーリング工事をやっている姿を目撃したという話が聞かれないのも、この説を主張するにおいて足かせとなる点だろう。

証拠その2:「雲の写真」
なんだかよくわからないのだが、海底で核爆発が起きた証拠に空に出た雲の写真を提示している。
涼風真世のブログのマネではないようだ。

これがおそらく海底核爆発で生じた雲です。」とリチャード氏は主張しているが、これってただの飛行機雲じゃないのか。

リチャード氏がケムトレイル信者や地震雲信者に転身してしまったのかと思わせるしょぼさである。
この他にも黒雲の写真などが証拠として示されているのだが、これで納得する方が難しい。

飛行機雲が核爆発の証拠というのは、飛行機雲そのものをさして有害化学物質だと騒いでいるケムトレイル信者より酷いと思うのだが、リチャード氏はどうしてこれを証拠になると思ってしまったのだろうか。謎である。

 

◆純粋水爆-東京電力もグルだった!?

リチャード氏によれば、人工地震を引き起こすために純粋水爆が利用されたという。
「純粋水爆説が読めるのはリチャード・コシミズ先生だけ!」といっても過言ではない状態だ。

この説についてどの段階から書くべきなのかわからないが、根本的なレベルで言えば「純粋水爆という兵器はいまだに確認されていない」ということである。

そんな根本的なレベルの話はおいておくとして(「存在しない証拠を出せ」と反論を考えついた人は、どんなものがあれば純粋水爆がこの世に存在しないと証明できるのか一晩じっくり考えること)、どのようなこと言っているのか見てみることにする。

もちろん普段からHAARPのようなメジャー路線の人工地震兵器説を相手にしていないリチャード氏なので、純粋水爆説を唱えるだろうことは早々に予想がつく。

だが意外だったのは東京電力の計画停電と、原子力発電所での放水作業を純粋水爆説に絡めたことである。

計画停電
リチャード氏によると今回純粋水爆はレーザー起爆型で大量の電力が必要だったとのこと。
そのために計画停電を行い、確保された電力で純粋水爆を起爆させたという。

過去の純粋水爆は外部電源不要な常温核融合を使って起爆させてきたというのに、今回はなぜレーザー型にしたのかがまず謎である。
計画停電で浮いた電力で兵器を動かすというと、「ヤシマ作戦」の小型版というイメージになるのだが、純粋水爆一発あたりどれだけ電力を使っているのだ。

外部電力を起爆装置に供給するというのはそれだけで問題を抱えている。
電線をひかなくてはいけないのではないだろうか。
一発あたりに要求される電力はそれほどでもないが、たくさん数をこなす(余震用)ので電力はたくさん必要だったということはできるかもしれない。
しかし今度は起爆装置まで伸ばす多量の電線が必要になるのだ。
だれかそれらしい電線工事をしている光景を目撃していただろうか?

原発での放水
原子力発電所にある核燃料棒冷却のため、自衛隊のヘリや東京消防庁、警視庁の放水車などによる放水を実施している。

この光景から911同時多発テロ後の消火作業を連想したリチャード氏。
福島原発内で純粋水爆が使われたと主張している。

その目的はというと、一つは原発の建屋を破壊して不安を煽ること、もう一つは純粋水爆から発生する中性子線を子飼いのマスコミに検知させて、MOX燃料漏出のパニックを煽り立てる事であったという。

建屋の破壊を通常の爆弾で、MOX燃料漏出を自作自演でやってしまえばいいだけのような気もするが、そこは「通常爆弾ではなく、「純粋水爆」である必要もあった」とのこと。うーん、理解を越えている。

放水をする真の目的は純粋水爆によって発生したトリチウムを洗い流すことらしい。
放水にあたった自衛隊、東京消防庁もグルということになるのだろうか。

計画停電と原発敷地内での純粋水爆使用。
このふたつうち純粋水爆使用をやり遂げるには、当然東京電力の現場にいる職員の協力が欠かせない。
それも、日本のみんなをちょっと不安がらせるという目的のために純粋水爆の中性子線の影響で寿命が縮まることになっても構わないという文字通りの命知らず(or損得勘定が恐ろしく下手な大馬鹿)な人間でなくてはならない。いるのだろうか?

 

◆そのほかについて

あと、地震発生まもなくに書かれた「疑惑」について書いておきます

空母ロナルド・レーガンが2日で東北沖に来た件について
これはもう、ちょっとニュース記事をあさればわかる話。
ロナルド・レーガンは韓国で行われていた米韓合同演習「フォール・イーグル」に参加していたためすぐに駆けつけられたのである。

小吹伸一氏が地震を予言していた?
3月13日の記事『東北関東大震災の疑問点』において、リチャード氏は小吹伸一氏が東京での大地震を前もって知っており、その情報をツイートで漏らしていた、と主張していた。
小吹氏のツイートは以下の通り

百均で、水のボトルとレトルトとクラッカーを買い揃えておくことにした。東京大地震がきても、現内閣ではぜったい対応不能。自力しかあてにならない。
(小吹氏のツイッターより 2月23日 08:59のツイート)

ツイートした日付に注目していただきたい。小吹氏がこの「予言」をツイートしたのは2月23日。その前日の22日にはニュージーランドで大地震があったのである。
小吹氏のツイートはその地震を受けてのものだろう。未来の地震について書いたのではなく、過去に起きた地震ついて書いていたのだ。

また、3月15日の小吹氏のツイートに「岩手・宮城・福島・茨城・長野ときて静岡? なんで? プレートの落ち込み?」という書かれていたという話については、これはおそらくリチャード氏の早とちりだろう。

発端はコメント欄の書き込みで以下のようなものであった

先生、これと関係ありますか?
私は仕事にゆきます。あす夕方まで戻れません。
2011/03/15(火) 10:45:18 | URL | 小吹 伸一 #- [ 編集 ]
岩手・宮城・福島・茨城・長野ときて静岡?
なんで?
プレートの落ち込み?
(『静岡地震:Twitterで拡散を!』 3/15 23:40 山口乙矢氏のコメント)

みればわかるが、リチャード氏が注目した3行の上の行に小吹氏の名前が入っており、引用された文章はその直上の1行のみなのである。
下の3行はあくまでこれを書き込んだ人物の静岡での地震に対する感想である。

それをリチャード氏が勝手に小吹氏のツイートだと勘違いしたのだ。

小吹氏はこれにたいする抗議と質問をメールにて送っている。
リチャード氏はそれに対して「好きにしろ。犯罪者」と返事をしたようである。

くだらない間違いを起こしていることを今更認められなかったのか、そのことすら気づかなかったのか、いずれにしてもこの態度に呆れた小吹氏は「今後、ペンネームでお呼びすることはやめにします。輿水正、というご本名で呼ばせていただく。」(『返信承りました。』3/17 02:34 小吹伸一氏のコメント)とコメントしている。

 

◆これらが総べて陰謀だったなら-準備と痕跡

とりあえず、現時点で書けることはすべて書いたつもりである。もし取りこぼしがあり、敢えて書く必要があるほどの話なら改めて記事を書こうと思う次第である。

最後に一連の陰謀論に関して共通する欠陥を挙げるとならば、もしもこれらの陰謀がすべて事実だったとするのならば、そこには膨大な時間と資金と人員を使った準備が必要になってしまうということだ。

洋上で掘削船を使って穴を掘るならそのための時間は必要だろうし、その間船の行動を海上保安庁をはじめとする多くの目撃者に見逃してもらう必要があるだろう。

地上でボーリング工事をするなら当然それはみんなの目につく。
穴を掘る人間を大勢雇い、それを今後も口にしないように黙っていてもらう必要がある。
疑わしい言葉を口にしたのはかつての盟友 小吹氏だったが、それも勘違いにすぎないのは前述したとおりである。

東京電力についても同じことである。
命がけになる謀略の手伝いをする特上の愚か者を大量に現場に集めることが要求されてしまうのは明らかだ。

そして純粋水爆。
巨大地震の惹起から原発建屋のちょっとした破壊まで使えるという超便利兵器は一体何発用意されたのだろう。
金がなくなって弱っているはずの「金融悪魔」がこれを大量に用意できたのはなぜか?超兵器なのに通常爆弾並みに安価に生産できるのだろうか。
どこで作ってどこから持ち来んだのだろうか(もしかして国産?)。
日本に持ち込まれ、目的地に運搬されるまで秘密裏に運ぶにはどれだけのきめ細かい隠ぺい工作が必要なのだろうか。

これだけのことをやって、出せる証拠が「因果関係がわからない変な雲の写真」しか出ないなんてあるだろうか?

海ほたるで深海掘削船が純粋水爆を埋める作業をしたというのならその姿を押えればいいのではないか。
「ちきゅう」が工作にかかわっていたのなら、乗り合わせた児童たちや職員らの証言をとれないのか。
福島原発で純粋水爆が使われたというのなら、今後それを独自に現地で調査する気はあるのか。

リチャード氏の語る「真相」は、それが事実なら多くの痕跡・証拠をあつめられるような大プロジェクトである。
安楽椅子探偵のように家に居ながらにして見聞きした情報だけを基に事件の真相を解くのは結構だが、それを大勢の人に納得させるには証拠というものが必要になってくる。
もし証拠が集まらないというときには、その時には自説の見直しと修正が必要になってくる。

それらの努力を一切せずに自分の言うことを信じない人間たちを「筋金入りのB層」などと見下している以上、彼や彼の支持者が「基地害扱い」される事は少しも不当なことではない。

【追記 2011/3/27】 「小吹伸一氏が地震を予言していた?」の項目タイトルの誤字を修正し、記事の不明瞭な箇所について加筆・修正しました。

*参考記事へのリンクは膨大な量になるため、分割してあります。

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twitterの悪質なデマについて

現在twitterにて「首都圏在住の欧米人の方、知り合いのユダヤ人に異変はありませんか?家族揃って首都圏から脱出をはじめていませんか?首都圏を直撃するもうひとつの人工大地震が起こされる恐れがあります。」などといったデマが一部の人間の手によって流布されているようです。

このような、関東大震災時に流行ったといわれる「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んでいる」レベルの救いようのないつぶやきを相手にしないでください。

この不快で差別的なつぶやきの情報源は当ブログでウォッチング対象となっているリチャード・コシミズという色々と残念な人物によるもので、根も葉もないものです。

もっともらしく「911の時、WTC勤務のユダヤ人には事前に欠勤を指示する連絡があり、結果数千人いたはずのユダヤ人は全く被害に会いませんでした」などと述べていますが、これは911の際に出回ったデマであり、ユダヤ人と対立関係にあるイスラム原理主義者による政治的な流言です。
このような事実は全く確認されていません。

このような過去の教訓をあきらかに無視した悪質なデマが広まるようなことはないと信じています。
それこそ杞憂に終わるでしょう。

ですが、念のために書いておきます。
こんなデマを相手にしないでください。