独立党が力を入れている不正選挙裁判については、実際に裁判が始まったり、あるいはやらなかったりとある程度結果が出てからでないと書けないので今のところ「待機」なのだが、裁判以外にRKブログに動きがないわけでもないので、軽くまとめておく。
◆独立党と自然
この夏、最高気温更新や地震の誤報や豪雨など、あまりありがたくない自然現象に関するニュースがあったわけだが、それらをいちいち陰謀と結びつけないと気が済まないリチャード氏や陰謀論者。
自然現象の原因を「超人的な力を持つ何者かの仕業」と考え、説明づけるその姿は、かつて天変地異(洪水や日照り)を神の仕業と解釈した人々と大差がない。
当人たちは「神」や「悪魔」の代わりに「気象兵器」などの文明の利器っぽい名詞を使っているので「科学的な発想」ができているつもりなのだろうが、用語や知識が科学の成果に基づいていても、考え方や手法が科学的とはいいがたい状態である。
最高気温更新
8月12日に高知県四万十市で最高気温が更新され、それまでの埼玉県熊谷市、岐阜県多治見市の40.9度を超え、41.0度に達した。
このほか関東で猛暑日が4日連続で最高記録タイとなったり、今年の「暑さ」が注目されたのは間違いない。
リチャード氏はこの状況について『高知で41度、史上最高=6年ぶり更新、3日連続40度超:サウジアラビアにでも避暑に行きましょうか?』で以下のようにコメントしている。
サウジアラビアにでも避暑に行きましょうか?
異常気象。あまりに不自然。だが、メカニズムがわからない。
北極海海底やインドネシア沖合のエクソン・モービルの核を使った海底探査….これらが地球全体の気象に影響を与えている?わからん。
暑くなったメカニズムについては専門家である気象庁の発表を待てばよさそうなものだが、それは置いておいてとりあえず「エクソン・モービルの核を使った海底探査」に行ってしまうあたりがさすがである。
そんなことやったら特徴のある地震波形と海洋汚染でばれるし、北極で行った核爆発の影響が日本で出ているなら、北半球の非常に多くの地域でなにがしか異常が報告されていそうなものである。
ちなみにこの記事を書いた翌日、気象庁は『最近の日本の高温について』という報道発表をしている。
地震の誤報
8月8日、16時56分、和歌山県北部を震源とする緊急地震速報が発せられた。
みんなが身構えたものの結局大きな揺れは発生せず、のちに誤報として気象庁が謝罪することになった。
気象庁は報道発表資料『8月8日16時56分頃の緊急地震速報の過大な震度予想の原因と対処について』にて原因を公表している。
観測機器の障害が原因でデータ処理装置上でノイズが発生し、震度予測に大きな狂いが生じてしまったということらしい。
こういったミスで緊急地震速報が信頼を失えば、本当に大きな地震が予測されたときに人々が対応しないような事態につながりかねないので、ぜひ改善に努めてほしいものである。
だが、こういうケースが発生する前から緊急地震速報や「公式発表」というものをとにかく信用していないのが陰謀論者である。
今回の誤報に関して、彼らは公式発表で言われた「機器の障害」が原因とは考えず、「15時56分に人工地震を発生させるつもりだったが失敗し、緊急地震速報が空振りした」と考えているのである。
「緊急地震速報が出たのに地震が起きなかった」という事象にたいする説明を、可能性だけで語ってよいなら何でもアリになる。
しかしそれを事実だと証明するには、単に言い張るだけでは無理というものである。
この地震の誤報に対して、リチャード氏らも人工地震である根拠を探そうと必死なようであるが、出てくるのはテレビのテロップがおかしかったというような話ばかりである。
単にテロップ上のミスと考えればそれで説明がついてしまうような話ばかりである。
『8.8ユダ金大失敗エアー地震その後の情報』ではテレビのテロップや新幹線内の電光掲示での表示をもとに「地震が起きると前もって伝えられていた情報がフライングした」としているようだが、そもそも「人工地震を起こす」という情報をテレビ局や鉄道会社にまで事前に周知する意味などないだろう。
「和歌山・白浜テロップがフライング」したというが、フライングしたのは生中継で映す地名のテロップである。
現地の生中継映像がうまく流れずにテロップだけ流れてしまったという感じだ。
ニュース番組で録画したニュース映像のテロップ(発言などの文字起こし)がずれたりすることが時々あるが、あのレベルの誤りに過ぎない。
ある程度事前に準備する余裕のあるニュースでもテロップのミスは発生する。
突発的な緊急地震速報への対応で、この程度のテロップのミスが発生することくらい不思議でも不自然でもない。
『8.8エアー地震の10分前に出されたテレビのテロップ? 「午後4時46分ごろ地震がありました。」』も単にテロップのミスである。
記事内では「地震の10分前にテロップが出た」と書いているが嘘である。
映像を見てみればわかるが、このテロップと放送は、「16時56分の緊急地震速報で報じられた地震が深刻な規模ではなかったこと」を知らせるためのものである。
つまり地震前に流れていた映像ではないのだ。
アナウンサーは「午後4時56分ごろ地震がありました」と発言している。
テロップは単なる誤りにすぎない。
独立党員もこの記事のうかつさを指摘している(一番最初のコメントから指摘が入っている)程のお粗末さである。
雷と光の柱
『杉並の光の柱:気になるので紹介しておきます。』では、8月上旬に首都圏を襲った雷雨の際に、雷をスマホのカメラで撮影したら光の柱が写っていたという写真を取り上げている。
紹介された写真はかなりインパクトのある画像で、掲載されたコメントは衛星からの攻撃の可能性を示唆している。
だが衛星兵器というのはSFやスパイ小説の世界の話であり、情報収集のために利用されるようなことはあっても衛星そのものが兵器を積んで攻撃してくるということは現実にはない。
レーガン政権時代にそう言った攻撃衛星を作ろうという計画(スターウォーズ計画)があったが、技術的に難しかったり、実現しても効果に乏しい(防御することがそれほど難しくない)といった指摘があり、実行はされなかった。
この現象の正体は、はるかかなたに浮かぶ謎の軍事衛星などではなく、撮影した人が撮影に使ったスマートフォンにあった。
『『iPhone』カメラの欠点を利用して「ゆがんだ写真」を撮る方法』の記事によれば、この「光の柱」はスマホのカメラで撮影した場合に起きる現象であることがわかる。
通常のカメラではレンズに写っている光景全体を一度に撮影するが、スマホではスキャンするように撮影するため、撮影中のごく短時間に変化があると、その変化を拾えた箇所と拾えなかった箇所で違いが出てしまうという。
「光の柱」の写真では、光の柱が立っているかのように見える箇所を撮影している短時間に雷で空が瞬いていたということである。
気になるのなら少し調べてみればいいのに、とりあえず紹介してしまっているあたり、「あまり学んでいないな」と今更ながら思ってしまう。
◆意外に浅い支配の歴史
リチャード氏の書いたいくつかの奇書の中に「リチャード・コシミズの新しい歴史教科書」というのがある。
はっきり言ってタイトルに偽りありで、あまりに限定的な範囲しか取り扱っていないので教科書としては使えず、また意外にも定説に反しない内容の記事が多く、「新しい」と感じる部分が少ない退屈な本である。
「新しい歴史教科書」を読んでも、リチャード氏の持つ陰謀史観全体を知ることができないのだが、今回書かれたブログ記事『とてもおおまかに世界の構造を解説してみます。1~2分くらいで。』ではタイトル通りおおまかにだが知ることができる。
で、これでみると大変な事実を知ることとなった。
なんと、「ユダヤ金融資本」による世界支配は第二次世界大戦後からだったという。
戦後から今までというと、68年間。
もっと長い歴史だと思っていたぞ。
資本家が生まれたのがそんなに遠い過去というわけでもないから妥当なのかもしれないが、一方でユダヤ金融資本の目的が「旧約聖書にある大イスラエルの建国」だといわれると支配の歴史の浅さとはあまりマッチしない。
それまでは世界を支配し、富を独占していたのは大英帝国なのだそうな。
現在だってイスラエルという国家こそあれ、ユダヤ人による支配は主に裏からという形なのだから、「昔っからユダヤが陰から支配していました」という図式で良いようにおもうのだが、そうではなかったようである。
リチャード氏は第2次世界大戦より前の歴史について語ることも少なくなく、そこではユダヤ人の暗躍もいくらか語られているのだが、あくまでその時点ではユダヤ人は世界を支配しているわけではないようである。
パッと思いつくもので言えば、明治維新、日露戦争、共産主義の誕生、ナチス政権の誕生、真珠湾攻撃などがあるのだが、これらの歴史的な事件をいくつも起こしておきながらまだ世界の支配者の座を大英帝国に譲っていたとはどういうことなのか(同記事では「戦後、世界最強の軍事大国として予定通りユダヤ米国が覇権を掌握し、世界経済を長く支配した」とあるので、真珠湾攻撃時も世界を支配してはいない)。
で、大英帝国が世界を支配し、その座から転落した経緯について詳しく語る日は来るのだろうか?
《参考記事》
『高知で41度、史上最高=6年ぶり更新、3日連続40度超:サウジアラビアにでも避暑に行きましょうか?』
『この異常な暑さ、ゲリラ豪雨。あまりにおかしいですね。』
『奈良で地震?』
『金融ユダヤ人の皆さん、地震テロ失敗のようですが、まだ何か企んでいますか?』
『8.8なんちゃって地震速報:皆さんのご意見をまとめてみました。』
『8.8ユダ金大失敗エアー地震その後の情報』
『8.8エアー地震』
『8.8エアー地震の10分前に出されたテレビのテロップ? 「午後4時46分ごろ地震がありました。」』
『とてもおおまかに世界の構造を解説してみます。1~2分くらいで。』
そういえば桜島の噴火は陰謀ということにはならなかったですね。
(以上、richardkoshimizu’s blog より)
『最近の日本の高温について』
『8月8日16時56分頃の緊急地震速報の過大な震度予想の原因と対処について』
(気象庁HP 報道発表資料)